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音楽の話 その69 (シュガー・ベイブ)

ガンジーファ - 016
シュガーベイブは「はっぴいえんど」の解散コンサートで知りました。
ファーストアルバム「SONGS」が出るということなのですぐにレコード店に直行です。
シュガーベイブ
アルバムのジャケットがとても渋いのです。
おばさん二人にどんな意味があるのか不思議でしたが後から分かりました。
デザインは山下達郎の友人の金子辰也という人で、フランスの作家アンドレ・モーロワの文章とオランダの写真家ニコ・ジェスの写真で構成された「パリの女」という本の写真を模して書いたものだそうです。
特に意味はなさそうです。
シュガーベイブ1
さっそくA面に針を落とします。
とってもかっこいい「SHOW」で幕開けです。
抜群のセンスです。コーラス、ギターのアドリブ最高、でも最高なのは達郎のボーカルです。
この当時このような曲はありませんでした。
エンディングがまた良い。
2曲目は「SHOW」に勝るとも劣らない「DOWN TOWN」です。
なんて楽しいのでしょう。
村松邦男のギターは好きです。
シュガーベイブ6
3曲目はター坊(大貫妙子)の「蜃気楼の街」です。
とても頼りないボーカルがまた良い。
4曲目もター坊の「風の世界」です。
私は大好きです。
ユーミンでもなく美奈子でもなくなんとも表現できない世界観を持っているター坊が良い。
次の「ためいきばかり」は村松邦男の曲です。
B面1曲目はター坊の「いつも通り」名曲です。
サックスがイイね。
シュガーベイブ4
2曲目は「すてきなメロディー」歌詞は伊藤銀次・大貫妙子・山下達郎、曲は大貫妙子・山下達郎でコーラスがいいね。
3曲目は待ってました達郎!「今日はなんだか」ピアノが最高です。
アバンギャルドなピアノが弾けるのですね。
ター坊最高。
エンディングのホーンも最高。
4曲目は「雨は手のひらにいっぱい」この曲もいいね。
ウォールオブサウンドだね。
5曲目は「過ぎ去りし日々”60’Dream”」は60年代(ニューヨーク)の曲を意識して作ったそうです。
確かにそれっぽい。
特にピアノ。
シュガーベイブ3
最後は「SUGAR」はベースが効いているね。
とても楽しい曲。
「SONGS」が発売になった1975年当時、国内外にこのような楽曲を作るバンドはありませんでした。
よく聞いていた10ccと双璧のバンドです。
やはり山下達郎と大貫妙子の才能とセンスが混ざり合ったとても不思議な音楽です。
今聞いても全く色褪せず、個人的には山下達郎のベストの時期のアルバムだと思います。
また大貫妙子の原点のアルバムでもあるのです。
いちばんの魅力はメンバー全員が大切に手作りでコツコツ作り上げたアルバムなのでとても温かいことです。
ヒット性はなく、一部の人にしか受けないアルバムです。
二人の活躍がなければ日の目を見なかったでしょう。
私にとって、とても甘酸っぱいアルバムです。

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MEMORIES 1965年秋

思い出表紙のコピー
「何歳?」「18歳」と僕。
「何年?」「イノシシ」僕。
ここは新宿にあるゴーゴークラブ(ディスコ)のチケット売り場。
僕は中学生なので入れない。
どう見ても18才には見えないが入れてくれる。
僕は中学ではベンチャーズのエレキバンドをやっている。
エレキギターを持っていると不良なので、友達が新宿へ遊びに行こうと誘う。
友達のYはコテコテのアイビーで学校では一番オシャレである。
Yは毎週末新宿へ年上の友達と行く。
僕は新宿を知らない。
Yについてタバコを買い、待ち合わせ場所の凮月堂へ行く。
僕はタバコを吸ったことがなかったが、パッケージがかっこいいのでロスマンズというイギリスのタバコを買う。
タバコは吸えないのでふかしているだけである。
やがてYの友達がやってくる。
彼は紀尾井町の料亭で働いている。
風月堂を出て二人について行く。
二人は歌舞伎町でナンパをするらしい。
僕は見ている。
二人は数回女の子に声をかけるが無視される。
三人組の女の子が歩いて来る。
今度は楽しそうに話している。
僕も一緒にみんなで喫茶店に入る。
女の子たちは3人とも銀座のクラブで働いている友達である。
僕は何を喋っていいのかわからず興奮してタバコばかりふかしている。
女の子達はこれから用があるのでY達は来週会う約束をしている。
喫茶店で別れて僕たちはトレビへ行く。
トレビはバンドが入っているクラブで18歳にならないと入れない。
中にトレビの泉が作られていた。
僕たちは吹き抜けの2階へ行く。
ここからバンドと踊り場が見える。
バンドは何組か入っていて僕はバンドの演奏に興味があった。
休憩がありその間に踊り場は女の子で一杯になる。
次に現れたのはとても垢抜けしたバンドでボーカルがメチャクチャかっこいい。
女の子は彼らが目当てであった。
関西弁でバンドはファニーズと言った。
のちのタイガースである。
初めて見たジュリーはオーラで輝いていた。
少し経つと店内で喧嘩が始まった。
僕たちはすぐに店を出る。
新宿には一晩中やっているジャズ喫茶がある。
「ヴィレッジ・ゲート」はとても入りやすく居心地の良いお店である。
あるときジャズ喫茶の「DIG」へ入ってしまった。
ここは本当にジャズを聴きに来るお客さんの店で、会話は禁止でとても居づらかった。
終電がなくなるので、二人を残し僕は駅に向かう。
新宿は中学生の僕にはとても刺激的な場所であった。
しかし自分とは違う場所のような気がして、その後はあまり行かなくなった。
僕には銀座や上野、浅草が楽しい。
新宿で遊んだのはこれが初めてで最後であった。
そして新宿はフーテンの街になっていく。
♠︎6のコピー


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気になる話 その28 秋田人形道祖神2

人形道祖神2
前回は人形道祖神の本来の形が残されている能代市鶴形の村を見てきました。
今回はそのほかの地域の人形道祖神を見ていきます。
能代市の隣の大館市から見ていきます。
山田地区の人形道祖神は男女一組で小屋に安置されています。
1大館市山田1 2大館市山田2
藁の胴体にゴザの着物を着せ、木の顔を差し込みます。
男の神には塞二柱大神(災厄が入りこまないように守る)と書かれた札を懐に入れ、陰部に紙に書いた大根を、女神には久那斗大神(牛馬守護の神、豊穣の神)と書かれた札を懐に入れ、陰部に紙に書いた蕪をつけます。
3大館市山田3 4大館市山田4
特に男女とも性器が強調され、子孫繁栄の要素が強い道祖神です。
仙北市では西木町桧内の人形道祖神が必見です。
街の小高い丘の上にあり、鳥居をくぐり、坂を登っていくと突然巨大な藁でできた道祖神が現れます。
5仙北市西木町桧内
仁王様と呼び、顔は木でできた鬼の面で、頭には藁の帽子をかぶり体は杉の葉で覆われています。
股間にはとてもリアルな木で出来た男性性器が赤く塗られて付いています。
槍と刀を差しています。
仙北市の他の所は仁王のお面だけ祀ってありました。
6仙北市生保内字相内端
おそらく以前は西木町桧内と同じ道祖神だったと思われます。
大仙市の道祖神(おにょ様)は仙北市と同じようにお面だけ祀っていますが、
7大仙市太田町上斉内
太田町上斉内にある道祖神は西木町桧内と同じように木の面に藁で作られています。
8大仙市太田町上斉内2
首の周りは杉の葉で覆われています。
性器はついておらず、持ち物もありません。
大きなガラスのケースに入っているためだと思います。
美郷町の本堂城回の道祖神(ショウキ様)は素晴らしい出来です。
巨大なケヤキの根元に祀られていますが、道路からは反対側になるので探すのに苦労しました。
9美郷町本堂城回
巨大な藁でできており、木の面をつけています。
頭にかぶった藁の帽子には2本の角のようなものがついています。
顔の周りは杉の葉で覆われ、刀も藁で作られています。
とても印象的な道祖神です。
横手市にはとても特徴的な道祖神があります。
醍醐字荒処では村境にある大きな木の中程に大型なワラジを付け、その下に太い注連縄して、この領域を神聖化しています。
10横手市醍醐字荒処
木の根元に古い木を立て鹿島大明神の札が貼られています。
ワラジには無病息災や道中安全などの意味もありますから道祖神と同様な働きをもっていたと思われます。
大雄宮田には全て藁で作られ、顔は墨で書かれたとても素朴な道祖神(鹿島様)があります。
11横手市大雄宮田
頭には黒い布を巻き(髪の毛か)武器は持っていませんが御幣をさしています。
おそらく女性の道祖神かもしれません。
同じようなタイプの道祖神が大森町藤巻と
12横手市大森町藤巻
大森町末野、
13横手市大森町末野
大森町中の又にあります。
14横手市大森町中の又
全て藁でできていてほとんど同じですが頭の黒い布は宮田だけです。
末野の道祖神は頭に枝を2本角のようにさしています。
中の又の道祖神は顔と頭が木でできています。
湯沢市の道祖神(鹿島様)はどれも立派です。
岩崎末広町の道祖神は巨大で顔は木ですが藁で覆われているため余計迫力が増します。
藁の刀を二本さしています。
15湯沢市岩崎末広町
すぐ近くの岩崎栄町にも同じ道祖神が小屋の中に安置されています。
岩崎緑町も同じタイプですが男性性器がついています。
16湯沢市岩崎緑町
雄勝町三ツ村の道祖神は顔が動物的でとても愛嬌があります。
頭にはツノが2本生えています。
鹿島大神のお札をつけ、木の刀を差しています。
17湯沢市雄勝町三ツ村
これと同じものが雄勝町小野にあり交通安全のたすきを掛けています。
18湯沢市雄勝町小野
秋田の人形道祖神を見て回り、以上の道祖神は地元の人々の努力で今も作られていますが、数カ所はつい数年前まではありましたが、今は作られておらず、見ることはできませんでした。
いろいろな問題はありますがとても残念です。

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食べ物の話23 (エビフライ)

121スリカンディ
最近エビフライは大衆料理になってしまいどこのファミレスでも比較的安い料金で食べられます。
エビの種類が違っているのだと思います。
私の一番の思い出は日本橋の丸善の裏にあったレストラン紅花です。
エビフライ
今もありますが当時はレンガ造りで地下に降りていった記憶があります。
地下はとても広く赤いテーブルクロスに白いナプキンが置いてあったのか、ギンガムチェックのテーブルクロスか覚えていませんが、赤と白が綺麗だったことは覚えています。
ここのトレードマークのコック帽子をかぶり、口髭を生やしたおじさんがいつも入り口に立っていて席に案内してくれました。
このおじさんの顔が看板やマッチになっていました。
エビフライ2
おそらくオーナーの青木氏だと思います。
ここへ行くといつも決まって私はエビフライでした。
そしてもう一つの楽しみがアイスクリームです。
普通のバニラアイスですがガラスの器にデパートなどの3倍は入っていました。
当時のエビフライは高価でした。
おそらく今みたいに輸入の安いエビ(ブラックタイガー、バナメイエビなど)がないので、車海老が大きい大正海老だったと思います。
エビフライ4
エビフライはトンカツと同じく日本発祥の料理です。
明治時代にカツレツと天ぷらから考案された説や銀座の煉瓦亭で考案された説があります。
少し大きめの車海老が2本有頭で出されるのが最高です。
エビフライ1
これにレモンとタルタルソースが付きます。
付け合わせはキャベツの千切りです。
もちろんドレッシングがかかっています。
そこにトマトが一切れつきます。
エビフライ6
私の好みでは、まずレモンを絞り、ウースターソースを掛け、タルタルソースをつけて食べます。
頭は手で中身をくり抜き、外側の硬い殻を残し足もすべて食べます。
尻尾もです。
エビフライ3
つまり最後にお皿(ステンレスが好ましい)の上には頭の殻が二つ残った状態です。
大正海老の場合はとても大きいので有頭が一本です。
少しランクが下がるところでは有頭ではありません。
小ぶりのエビが2、3本です。
付け合わせにはポテトサラダが付きます。
輸入エビのおかげで、料金は下がりどこでも食べられるようになりましたが、悲しいことに主役の座から降ろされ、トッピングになってしまいました。
トンカツとのコンビネーションはまだ良いのですが、ステーキ、ハンバーグ、カレー、スパゲッティー、についてくるのです。
エビフライ7
それもプリプリなら良いのですが、ほとんど衣もスカスカの貧弱なエビです。
悲しくなります。
王道の有頭エビフライを食べさせてくれるレストランがほとんどなくなりました。
王道ではありませんがエビフライの美味しい食べ方としてエビフライサンドウィッチがあります。
エビフライをカツサンドのように食パンで挟みます。
味付けはソースとタルタルソースです。
エビフライ5
だいぶ昔に上野の松坂屋デパートの特別食堂で食べてから大ファンになりました。
しかし松坂屋の特別食堂には魅力的なメニューが沢山あるので中々食べられません。
それでなくても上野には美味しいお店が沢山あるのですから。
エビフライは日本の食べ物ですがやはり魚用のナイフとフォークで食べます。
どうしてもエビフライはトンカツ屋になってしまいます。
最近は高級なエビフライ専門店もいくつかできました。
私は洋食屋の有頭エビフライが食べたい。

8-2ウィジョヨクスモの花


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映画の話 その75(裸のランチ)

120スムボドロ
 今回はビートジェネレーションの作家ウィリアム・バロウズの「裸のランチ」の映画化です。
裸のランチ1
監督は「スキャナーズ」や「ヴィデオドローム」でカルト的人気を博したデヴィッド・クローネンバーグです。
特に明確なあらすじは無く、非線形な物語をクローネンバーグ独自の脚本に作り上げクローネンバーグの世界が好きな人にはたまらない映画です。
興味のない人には単なるB級ホラーです。
原作はヒッピームーブメントの時にジャック・ケルアックの「オン・ザ・ロード」とともに購入しましたが、途中でやめてしまいました。
映画は小説家で元ジャンキーのビル・リー(バロウズの分身)の現実と幻覚の境界が朦朧としているビルの視点で、物語は進行しますのでとてもシュールです。
あらすじは小説を書く傍ら害虫駆除の仕事をしているビルが、業務用に支給されるゴキブリ駆除剤でトリップすることを覚え、妻のジョーンともどもすっかりゴキブリ駆除剤の虜になってしまいます。
裸のランチ2
ゴキブリ駆除剤中毒から脱するべく医師のベンウェイを訪ねますが、そこで処方されたムカデ入りの薬「ブラック・ミート」は、治療どころか彼を一層幻覚の世界に引きずり込んでしまいます。
ある日トリップした状態で妻と「ウィリアム・テルごっこ(頭の上にコップを乗せピストルで撃つ)」をしていたビルは誤って妻を射殺してしまいます。
裸のランチ4
当局から身を隠すため、ビルは「インターゾーン」なる北アフリカの地中海に面した異国情緒あふれる港町に逃亡します。そこでも麻薬とアルコールに溺れてしまいます。
この土地で一応タイプライターに向かって小説を書きながら妻そっくりの女や魅惑的なゲイなどさまざまな人に出会い、いろいろな事件に巻き込まれます。
裸のランチ10
中毒はさらにひどくなり、アネクシアという国に妻そっくりな女性を連れて入国しようとします。
そこで警備兵に会い入国を拒まれますが、急にビルは妻そっくりな女性と「ウイリアムテルごっこ」をして女性を撃ち殺してしまいます。
すると警備兵は入国を許可します。
以上があらすじですが、重要なのはビルが見ているトリップした幻影です。
そこでは主人公のタイプライター(クラーク・ノヴァ)が重要な役割を演じます。
喋る肛門を持つゴキブリタイプライターなのです。
裸のランチ7
これがかっこよく助演男優賞に値します。
他のタイプライターもなかなかです。
ムジャハディンというアラブ製のタイプライターは最高です。
裸のランチ6
妻のジョーンが駆除剤を大量に服用してゴキブリに息を吹きかけ殺しているシーンも好きです。
ビルがムカデに息を吹きかけ殺しているシーンもたまりません。
裸のランチ5
ゲイの集まるバーで初めて会ったマグワンプ、ムカデ入りの薬「ブラック・ミート」の工場、タイプライター同士の戦い、キキとクローケの鳥小屋でのセックス、など素晴らしいシーンの連続です。
裸のランチ8
オープニングのクレジットのセンス(色と音楽)が50年代のニューヨークを感じさせます。
オーネット・コールマンのサックス最高!
ロンドンフィルとの共演も素晴らしい。
特にエンドロールのオーネットは天才だ。
ビル・リーのピーター・ウェラーはもちろんですが、私はジョーンのジュディ・デイヴィスが大好きです。
ジョーズのロイ・シャイダーも良い演技をしています。
でもやはりタイプライター(クラーク・ノヴァ)がベストの演技をしています。
裸のランチ13
とにかく不思議な映画です。

「麻薬とは裸の、むき出しの食事である」ウィリアム・バロウズ

8-2ウィジョヨクスモの花


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