2017/12/27
映画の話 その37(悪魔のいけにえ)

ホラーの巨匠、トビー・フーパー監督のデビュー作「悪魔のいけにえ」です。
なんと4000万円で作った作品です。
その後のホラー映画に多大なる影響を与えました。

ナレーションで始まります。
真っ暗ななかフラッシュで腐乱死体が映ります。
バックは死体を切り刻む音です。
明るくなるとバラバラの腐乱死体を繋ぎあわせた死体のモニュメントとが現れます。
墓荒らしが頻発しているテキサス州に5人の男女が帰郷がてら、墓の無事を確かめるために訪れました。
途中ヒッチハイカーがあらわれます。
見るからに様子がおかしく、いきなりナイフで自分の手のひらを切り始め今度は仲間の手を切りつけます。
驚いた彼らはその男を追い払って逃げ出し、ガソリンスタンドへ行きますが夜か翌日にならないとガソリンがこないと言われます。

みんなで仲間が昔住んでいた廃墟に行きます。
仲間の1人が隣の家を見つけて中に入ります。
すると大男にいきなりハンマーで殴り殺されます。
一緒にいた女も虐殺されます。
2人を捜しにきた友人も殺されます。

夜になり残った2人(サリーと弟)も隣の家へ探しに行く途中で、人の皮で作ったマスクをかぶったレザーフェイスにチェーンソーで刻まれます。
なんとか逃げたサリーがガソリンスタンドに駆け込みます。
店主に助けを求めますが、逆に拉致されます。
目が覚めると、目の前にいたのはチェーンソーのレザーフェイス、ガソリンスタンドの店主、そしてヒッチハイカーの三人でした。
そしてミイラの様な祖父もいます。

絶体絶命かと思われたサリーでしたが、隙を見て脱出します。
しかしチェーンソーを持ってレザーフェイスとヒッチハイカーが追ってきます。
ついに道路に出てトラックの運転手に助けられます。
ヒッチハイカーはトラックにひかれます。
トラックの荷台でサリーは狂喜の悲鳴を上げます。
そして逃げられたレザーフェイスは夕日に照れされ、狂ったように、チェーンソーを振り回し踊るのでした。

初めて見た時は恐ろしいホラー映画と言う印象でしたが改めて見てみると色々なことが解りました。
まず、いけにえになる若者達はとてもいい人達である。
セックスやレイプなどは全くない。
血みどろにならない。
音楽で驚かさない、などその後のホラーの定番になるシーンなどがありません。
映像では捕まったサリーの眼球の超アップなどで恐怖を表しているところが面白いです。
特筆するのはラストの夕日をバックにチェーンソーを振り回して踊るレザーフェイスとトラックの荷台で血みどろの顔で狂喜の笑いを見せるサリー(こちらのほうが怖い)の対比が素晴らしい効果をだしています。

そして何より素晴らしいのはレザーフェイス一家です。

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