2017/05/27
音楽の話 その25(トラフィック)

The Spencer Davis Groupを脱退した天才少年スティーヴ・ウィンウッドがデイヴ・メイソン(g)、ジム・キャパルディ(ds)、クリス・ウッド(sax、fl)の3人を集め結成したバンドがトラフィックです。
4人は南部の田舎町バークシャーにコテージを借り、半年間にわたり共同生活をしながらリハーサルを続けます。
1作目のアルバム「ミスター・ファンタジー」は衝撃的でした。

「Heaven Is in Your Mind」はもっとも好きな曲の一つです。
針を落とすとクリス・ウッドのサックスです。鳥肌モノです。
そしてスティーヴ・ウィンウッドのあの声です。
「Berkshire Poppies」はイギリスぽくてとても楽しい曲です。
イギリス版マザースみたいです。
「House for Everyone」この曲もクリス・ウッドのサックスが最高です。
「No Face, No Name, and No Number」とてもメロディアスな哀愁を帯びた曲です。
控えめなメロトロンとフルートがベストマッチです。
とても黒っぽい「Dear Mr. Fantasy」不思議な曲「Dealer」シタールを使った「Utterly Simple」アルクーパーもカバーしている「Coloured Rain」ここでもクリス・ウッドのサックスが素敵です。

トラフックらしい「Hope I Never Find Me There」ジェスロ・タルみたいなクリス・ウッドのフルートととてもかっこいいジム・キャパルディのドラムの「Giving To You」、まさに音楽の玉手箱です。
セカンドアルバム「Traffic」は全体的にタイトなロックになりました。

ジミーミラーのプロデュースの影響でしょうか。
デイヴ・メイソンが表に出てきてクリス・ウッドが引っ込みます。
デイヴ・メイソンの影響でアメリカンロック(特にカントリー)色が強くなった気がします。
ソウルとブリティシュトラッドが薄れた気がします。
デイヴ・メイソンは「Feelin' Alright?」ばかりでなく「Cryin' to be Heard」の様な曲も作ります。
3枚目の「John Barleycorn Must Die」は大好きなアルバムです。

アルバムジャケットも渋くてぴったりです。
「Glad」は名曲です。
ピアノ、オルガン、サックスたまりません。
つづく「Freedom Rider」クリス・ウッド大活躍です。
「Empty Pages」まで一気に突っ走ります。
「Stranger To Himself」ではスティーヴ・ウィンウッドのギターが堪能出来ます。
タイトルの「John Barleycorn(大麦太郎)」はブリティシュトラッドの曲でヴォーカルとフルートが醸し出す雰囲気が渋くて素敵です。
「Every Mothers Son」は3人の実力が解る佳作です。
このアルバムはアルバムジャケットが表しているとおり、渋くてイギリスの香りプンプンの名盤です。

There was three kings into the east,
Three kings both great and high,
And they hae sworn a solemn oath
John Barleycorn should die.
Ωベストアルバム 「MR.FANTASY」
大麦太郎も捨て難い

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