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気になる話 その32 東武ワールドスクウェア

ワールドスクエア
那須、日光、鬼怒川地方に旅行した時に時間があれば立ち寄るところが東武ワールドスクウェアです。
何しろとても楽しいのです。
園内にはユネスコの世界文化遺産に登録されている47物件を含め、21ヶ国102点の建造物が精巧に再現されているのです。
25分の1サイズに再現された建造物には、身長約7cmの地元住民や観光客、動物が生きているように配置されています。
植えられている樹木も全て盆栽の本物です。
なんと平均すると建物1つあたり約5,000万円かかっているそうです。
園内は6つのゾーンに分かれています。
入場して順路に従って進むとまず巨大な東京スカイツリーが現れます。
1スカイツリー
25分の1サイズとはいえ26mになります。
東武ですのでとても力が入った力作です。
ここは現代日本ゾーンです。
国会議事堂や迎賓館、東京駅では朝のラッシュアワーが再現されています。
すごい数の人です。
2東京駅
もちろん東京駅ですから電車も走っています。
そしてホームにもたくさんの人がいます。
東京ドームや国立博物館、東京タワー、新東京国際空港第二ターミナルビルなどがありますが見ものは旧帝国ホテルです。全てが忠実に再現されています。
3帝国ホテル
現在、建物の一部だけは犬山の明治村に移築されています。
次はアメリカゾーンです。
自由の女神、プラザホテル、ワールド・トレード・センター、エンパイアステートビル、ホワイトハウスなどが忠実に再現されていますが、ニューヨークのハーレムでは「ウエストサイドストーリー」が展開しています。
4ニューヨーク
すぐ隣はエジプトです。
3つのピラミッドにアブ・シンベル大神殿がありますがやはりスフィンクスが良い出来です。
5スフィンクス
ヨーロッパゾーンはバチカンのサン・ピエトロ大寺院が圧巻です。
寺院はもとより人がすごい。
6サン・ピエトロ大寺院jpeg
その中でギリシャのパルテノン神殿は雰囲気から彫刻の細かさからとても良い出来です。
6パルテノン神殿
ロシアの聖ヴァシリー寺院はどこから見ても本物です。
お伽の国ですね。
7聖ヴァシリー寺院
ミラノ大聖堂の精巧さは異常なほどです。
8ミラノ大聖堂
私が一番好きだったのは建設中のサグラダファミリアです。
9サグラダファミリア
10サグラダファミリア2
素晴らしい、の一言です。
アジアゾーンではアンコールワットです。
11アンコールワット
20年前に初めてここに来た目的はアンコールワットを見るためでした。
その後もアンコールを見るとなぜかホッとします。
一番新しい建物はタイの暁の寺ワット・アルンです。
12ワットアルン
チャオプラヤ川を見立ててよくできています。
中国の雲崗石窟もとても良くできています。
13雲崗
石窟の内部にも精巧に石仏が彫られています。
日本エリアは法隆寺が良くできています。
14法隆寺
清水寺ではなんと今年の漢字「令」が書かれています。
15清水寺
世界遺産厳島神社も上手に水を利用しています。
16厳島神社
大パノラマで作られた農村の風景も良くできています。
17農村の風景
いつまでいても飽きないミニチュアパークです。
1992年当時5年の歳月と総工費140億円をかけて作られました。
人形の数は14万体ですよ。
盆栽の数は2万本ですよ。
関係者の熱意に脱帽です。
これからも作り続けてほしいものです。
私のリクエストはインドのエローラにあるカイラーサナータ寺院とカンボジアのバイヨン寺院です。
写真を撮りながらの世界巡りは疲れます。

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気になる話 その31 蝉

セミ0
今住んでいる自宅が公園の前にあるので夏の朝は蝉の声で起きます。
だいたい6時頃かな。
天気の悪い日には鳴かないので天候もわかります。
7月の終わりから8月の初めはミンミンゼミです。
<ミンミンゼミ>
セミ3
その後アブラゼミになりとてもうるさくなり騒音です。
蝉の幼虫もたくさんいて、時々道路で潰されています。
以前は駐車場にいるのをよく捕まえて、観察していましたが飽きました。
私は昆虫少年でしたので、夏休みになると蝉を捕まえに行きましたが、家の周りには木があまりなく、公園や東大の構内へ行きました。
近くではありませんが腐るほど蝉がいる場所がありました。
それは千鳥ヶ淵、北の丸公園です。
桜の木が多くそれもあまり大きくないので取り放題です。
ここへ行くには御茶ノ水から国電(古い)に乗り、飯田橋から歩いていきます。
同じコースを都電(古い)でも行くことができます。
ちょっとした遠出です。
<ニイニイゼミ>
セミ1
特に多かったのがニイニイゼミです。
あれだけいたニイニイゼミが最近、家の前の公園には1匹もいませんし、近くで鳴いている声も聞きません。
その代わり昔はいなかったクマゼミの鳴き声をよく聞くようになりました。
1番最後に現れるツクツクボウシも聞かれなくなりました。
もちろん夕方から鳴き始めるヒグラシなどはほとんど聞いたことがありません。
子供の頃、夏休みに田舎へ行くのは最大の楽しみで、1日中虫取りをしていましたが、地元の友達は蝉をとるのに、トリモチ(鳥黐)を使うのです。
釣竿のような竿を先にチューインガムのようなトリモチをつけ木に止まっている蝉につけるのです。
捕まえた蝉はとりもちがついてベタベタして好きではありませんでした。
最近石仏を見たり、温泉に入ったりして地方に行くと、まだたくさんの蝉がいます。
旅館でヒグラシの声を聞くととても嬉しくなります。
<アブラゼミ>
セミ4
いままでで蝉が一番多かったのは、島根県の隠岐島です。
ここの神社には高い木はありません。
低い木にそれこそ隙間がない程びっしり蝉がついているのです。
会話ができないほどうるさいのです。
それが通年のことなのか、異常発生なのかわかりません。
一本の木を試しに蹴ってみました。
それはもう想像にお任せします。
ボブ・ディランの「新しい夜明け」というアルバムに「せみの鳴く日 - Day of the Locusts」という曲が入っています。
セミ2
And the locusts sang off in the distance
Yeah, the locusts sang such a sweet melody

すると遠くで蝉たちが歌った
うん、蝉が歌ったんだ
とても優しいメロディー

この曲は1970年にプリンストン大学から名誉学位が授与されることになり、その授与式でのことを歌った曲です。
その名誉な式より蝉の鳴き声に心を奪われたなんてディランらしくていいですね(Locustsは普通イナゴを指すらしい)。
蝉はうるさいですが、蝉がいなくなったら夏もいなくなってしまいます。
蝉は良い奴です。

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気になる話 その30 機那サフラン酒本舗の鏝絵蔵

27sannti.jpeg
今回は新潟県の長岡市に鏝絵(こて)を見に行きました。
鏝絵とは左官が壁を塗る鏝で絵を描いたものです。
江戸時代中期から徐々に盛んになり、静岡県松崎町出身の名工、入江長八が鏝絵として芸術の域にまで昇華させました。
もとは財を成した豪商や網元が母屋や土蔵を改築する際、富の象徴として外壁の装飾に用いたものです。
題材は福を招く物語、花鳥風月が中心です。
戦後、在来工法の衰退と共に腕利きの左官職人が減少し一時は幻の技巧となりましたが、近年、建築の分野で再評価が進んでいます。
静岡県松崎町や大分県安心院では町のいたるところで鏝絵が見られます。
今回の機那サフラン酒本舗の鏝絵は保存状態も良くその美しさで日本一の鏝絵と言われています。
1safuran
機那サフラン酒は明治時代、養命酒と人気を二分した薬用酒でサフラン、はちみつ、桂皮、丁子、甘草などが入っています。
2サフラン酒
このサフラン酒で巨万の富を得た吉澤仁太郎が鏝絵で飾られた蔵を広大な敷地に建てたのです。
そして知人の伊吉を左官職人にして富士に修行に出し、蔵の鏝絵を任せました。
伊吉は期待に応え、蔵の扉に十二支、鳳凰、麒麟、大黒、恵比寿など縁起物で飾りました。
それが素晴らしい出来なのです。
それでは見学します。
3safuran.jpg
まず目につくのは2階の窓の左右の鳳凰です。
4鳳凰1 5鳳凰2
珍しいのはその上の軒下にも左右に龍が彫られています。
6屋根
1階には麒麟と亀と亀です。
7キリン 8カメ
側面に回ります。
9側面
2階は窓が3つあり左右は片開きで真ん中は観音開きです。
左の窓はイノシシです。
10イノシシ
植物はよくわかりませんがガマの穂にも見えます。
中央観音開きの左側は虎と竹、右はネズミです。
11トラ 12ネズミ
右の窓は牛と梅です。
13牛
1階は左の窓が観音開きで左側は馬と桜、右が犬と牡丹、
14ウマ 15ネコ
右の片開きは羊です。
16ヒツジ
入口の2階です。
17入り口
観音開きは左に鶏に菊、右側はウサギと松です。
19トリ  18ウサギ
1階は母屋とつながっているので屋内です。
右側の観音開きの窓の左側には鶴と亀、左側には鶴と松です。
20ツルカメ 21ツルと松
蔵の入口の扉左側は恵比寿、右は大黒です。
22恵比寿 23大黒
蔵の中には創業当時から現代にいたるまでの関連商品が展示されています。
当時の広告やポスターがあり、近年は同郷の三波春夫を宣伝に使っていたようです。
24三波春夫
吉澤仁太郎はその財力で日本中から貴重な石や木材を取り寄せ、素晴らしい庭園や日本家屋を建てました。
全く手入れをしていなかったのでかなり痛んでますが、現在地元のボランディアの方々が修復をしています。
26母屋
機那サフラン酒本舗の鏝絵蔵は吉澤仁太郎の財力と伊吉の感性と技が生み出した日本が誇る文化です。
度重なる地震に耐え今も誇らしげに立っています。
しかし屋外にあるため保存が心配です。

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気になる話 その29 新潟のショウキ様

ショウキサマ
新潟県東部の阿賀野川流域(阿賀町)では毎年早春に行われている伝統行事のショウキ祭りがあります。
五穀豊穣、家内安全、無病息災、子孫繁栄、厄除け、厄払いなどを願って、大きく特徴のあるショウキ(鍾馗)様のワラ人形を作り祀ります。
東日本では江戸時代に村を守る道祖神をわらで作って祀る民間信仰が広まりました。
一方、ショウキ様は平安時代に中国から伝来した魔除けの神様ですが、ショウキ像が民衆に一般的に広まったのは江戸時代末期です。
1ショウキサマ
この時期に古くからあった道祖神信仰にショウキ様信仰が合体してできたものと思われます。
このような形態は秋田県の人形道祖神や、福島県のお人形様にも見られます。
ショウキ様の風貌は村に邪悪なものが入らないように阻止する厄除けにピッタリです。
そしてワラで作ることで五穀豊穣、また巨大な男根をつけることで子孫繁栄を表しています。
特に阿賀野川流域の村では会津から阿賀野川沿いに流れてくる疫病や悪人など悪いものを防ぐ強い願いがあったのかもしれません。
2ショウキサマ
現在このショウキ様祭りは阿賀町の4地区でのみ行われています。
以前はたくさんの地域で行われていましたが後継者の問題(人口減少と高齢化)、材料のわら不足(現在はコンバインが使われ藁が裁断されてしまう)などで行われなくなりました。
ショウキ像は人の大きさから3mぐらいまで、顔は紙に筆を使って描かれ頭にはツノがついています。
手には槍や刀を持っています。
厄除けのため両手は広げて侵入を阻止します。
わら人形の中には自分の厄を紙に書いてわらに結んで埋め込みます。
厄を封じ込めた人形が完成すると、人々は人形を担ぎ集落の外れに祀ります。
昔は大きな木に括りつけていましたが、近年は汚れを避けるためにお堂が作られその中に祀られます。
中には男女一対のわら人形を作って集落の上下に祀る地区もあります。
<熊渡のショウキ様>
3熊渡のショウキサマ 4熊渡のショウキサマ2
正鬼神社の裏の大木にくくりつけられています。
4つのショウキ様の中では一番原型に近く立派です。
特に秋田の人形道祖神にとてもよく似ています。
全てがワラで厚く出来ており風格が感じられます。
顔が素晴らしいです。
<道の駅 「阿賀の里の」ショウキ様>
5道の駅 阿賀の里のショウキ様
道の駅の駐車場に作られた覆屋の中に祀られています。
本来毎年新しいショウキ様を作るのですが、ここのものはかなり古いようです。
熊渡のショウキ様にそっくりなので古いものを観光様に飾っているのかもしれません。
<大牧のショウキ様>
6大牧のショウキサマ
阿賀野川沿いの山の中にあります。
すぐ下を磐越西線が走っています。
お堂の中にショウキ大明神として祀られています。
はっきりした顔が描かれており、巨大な男根をつけています。
<平瀬のショウキ様>
7平瀬のショウキサマ
平瀬の集落の中心に新しくお堂を建てその中に祀られています。
以前は大牧のショウキ様と同じような形でしたが、私が行った時にはワラがないせいか、木材が出ていて悲惨な状態でした。
男根はしっかり作られていました。
<夏渡戸のショウキサマ様>
8夏渡戸のショウキサマ2 9夏渡戸のショウキサマ
平瀬の集落のさらに奥にあり、村の入り口2カ所(上と下)に男女1体ずつ祀られています。
両方ともショウキ堂という小屋が建てられその中に祀られています。
男女共ほとんど同じで男根があるか無いかです。
毎年男女が入れ替わるそうです。
<武須沢入のショウキ様>
10武須沢入のショウキサマ
集落に入る三叉路にあるお堂に祀られています。
ヒゲの濃い立派なショウキ様です。
阿賀野川はとても美しい川です。
この川添いに広がる素朴な村にこれらショウキ様は祀られています。
どこの村でも村離れ、少子化などで伝統行事がなくなってきています。
秋田でも人形道祖神巡りをしているとあるべきところに道祖神はありませんでした。
日本の文化とも言えるこれらの伝統行事がなくなっていくことはとても悲しいことです。

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気になる話 その28 秋田人形道祖神2

人形道祖神2
前回は人形道祖神の本来の形が残されている能代市鶴形の村を見てきました。
今回はそのほかの地域の人形道祖神を見ていきます。
能代市の隣の大館市から見ていきます。
山田地区の人形道祖神は男女一組で小屋に安置されています。
1大館市山田1 2大館市山田2
藁の胴体にゴザの着物を着せ、木の顔を差し込みます。
男の神には塞二柱大神(災厄が入りこまないように守る)と書かれた札を懐に入れ、陰部に紙に書いた大根を、女神には久那斗大神(牛馬守護の神、豊穣の神)と書かれた札を懐に入れ、陰部に紙に書いた蕪をつけます。
3大館市山田3 4大館市山田4
特に男女とも性器が強調され、子孫繁栄の要素が強い道祖神です。
仙北市では西木町桧内の人形道祖神が必見です。
街の小高い丘の上にあり、鳥居をくぐり、坂を登っていくと突然巨大な藁でできた道祖神が現れます。
5仙北市西木町桧内
仁王様と呼び、顔は木でできた鬼の面で、頭には藁の帽子をかぶり体は杉の葉で覆われています。
股間にはとてもリアルな木で出来た男性性器が赤く塗られて付いています。
槍と刀を差しています。
仙北市の他の所は仁王のお面だけ祀ってありました。
6仙北市生保内字相内端
おそらく以前は西木町桧内と同じ道祖神だったと思われます。
大仙市の道祖神(おにょ様)は仙北市と同じようにお面だけ祀っていますが、
7大仙市太田町上斉内
太田町上斉内にある道祖神は西木町桧内と同じように木の面に藁で作られています。
8大仙市太田町上斉内2
首の周りは杉の葉で覆われています。
性器はついておらず、持ち物もありません。
大きなガラスのケースに入っているためだと思います。
美郷町の本堂城回の道祖神(ショウキ様)は素晴らしい出来です。
巨大なケヤキの根元に祀られていますが、道路からは反対側になるので探すのに苦労しました。
9美郷町本堂城回
巨大な藁でできており、木の面をつけています。
頭にかぶった藁の帽子には2本の角のようなものがついています。
顔の周りは杉の葉で覆われ、刀も藁で作られています。
とても印象的な道祖神です。
横手市にはとても特徴的な道祖神があります。
醍醐字荒処では村境にある大きな木の中程に大型なワラジを付け、その下に太い注連縄して、この領域を神聖化しています。
10横手市醍醐字荒処
木の根元に古い木を立て鹿島大明神の札が貼られています。
ワラジには無病息災や道中安全などの意味もありますから道祖神と同様な働きをもっていたと思われます。
大雄宮田には全て藁で作られ、顔は墨で書かれたとても素朴な道祖神(鹿島様)があります。
11横手市大雄宮田
頭には黒い布を巻き(髪の毛か)武器は持っていませんが御幣をさしています。
おそらく女性の道祖神かもしれません。
同じようなタイプの道祖神が大森町藤巻と
12横手市大森町藤巻
大森町末野、
13横手市大森町末野
大森町中の又にあります。
14横手市大森町中の又
全て藁でできていてほとんど同じですが頭の黒い布は宮田だけです。
末野の道祖神は頭に枝を2本角のようにさしています。
中の又の道祖神は顔と頭が木でできています。
湯沢市の道祖神(鹿島様)はどれも立派です。
岩崎末広町の道祖神は巨大で顔は木ですが藁で覆われているため余計迫力が増します。
藁の刀を二本さしています。
15湯沢市岩崎末広町
すぐ近くの岩崎栄町にも同じ道祖神が小屋の中に安置されています。
岩崎緑町も同じタイプですが男性性器がついています。
16湯沢市岩崎緑町
雄勝町三ツ村の道祖神は顔が動物的でとても愛嬌があります。
頭にはツノが2本生えています。
鹿島大神のお札をつけ、木の刀を差しています。
17湯沢市雄勝町三ツ村
これと同じものが雄勝町小野にあり交通安全のたすきを掛けています。
18湯沢市雄勝町小野
秋田の人形道祖神を見て回り、以上の道祖神は地元の人々の努力で今も作られていますが、数カ所はつい数年前まではありましたが、今は作られておらず、見ることはできませんでした。
いろいろな問題はありますがとても残念です。

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