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食べ物の話 その28(牛フィレのベーコン巻きステーキ)

141スティヨワティ

とても懐かしい食べ物です。
今でもありますがなかなかお目にかかりません。
初めて食べたのは中学の頃だと思います。
その頃の最高級の食べ物です。
1牛フィレ

当時、肉の最高の部位は絶対フィレでした。
今でこそ私は脂が大好きでステーキはサーロイン、焼肉はカルビですが当時はほとんど脂は食べられませんでした。
そして出会ったのが牛フィレのベーコン巻きステーキです。
どこで食べたか覚えていませんが、当時はホテルを初め高級レストランにはほとんどあったと思います。
今でこそ良い肉は塩・胡椒、柚子胡椒、ワサビ醤油などシンプルなもので肉本来の味を楽しむ傾向にあります。
さらに塩の種類、海水塩なのか、岩塩なのか、どこで取れたのかなど選択範囲は広がります。
しかし昔はステーキ屋以外でステーキといえばフランス料理で、使う肉もフィレです。
2牛フィレ

そして決め手はその店のソースなのです。
今でも結婚式などのコース料理のメインはフィレのステーキでソースが掛っています。
牛フィレのベーコン巻きステーキはトルネードとも呼ばれています。
牛フィレのベーコン巻きに使う肉は基本的に80〜120gぐらいです。
したがってフィレの中でもミニョンと呼ばれる後ろの小さい部分が好まれます。
その肉にベーコンを巻きます。
3牛フィレ

ベーコンを巻く理由はフィレ自体に脂が少ないこと、焼いた時にフィレの脂が外に出ないようにすることと言われています。
巻くにはタコ糸や串、楊枝を使います。
塩・胡椒をして両面に焼き色をつけオーブンに。
フィレは焼きすぎないようにミディアムレアぐらいに。
決め手はソースです。
フランス料理ですからソースです。
フォンドボーや赤ワイン、マデラ酒を使ったデミグラソースが一般的です。
そこにマスタードや黒胡椒などをきかせます。
付け合わせは温菜です。
人参のグラッセやポテトです。
ポテトはマッシュが好きです。
フランス料理ですから鉄板は使いません。
白いシンプルなお皿です。
4牛フィレ

フランス映画を見ていると凝った料理よりもステーキをオーダーするシーンが時々見られます。
それを見るととても嬉しくなり、一人で納得して、やっぱりステーキだよなと感心します。
先日とある洋食屋に入り、メニューを見ていたら牛フィレのベーコン巻きステーキが載っていました。
結構高かったのですが迷わず注文です。
思った通りの味で大満足でした。
私の中では牛フィレのベーコン巻きステーキは高級フランス料理の味でもあり、洋食屋の味でもあるのです。

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食べ物の話 その27 (琉球料理)

131アビマニュ
沖縄が大好きです。
沖縄料理も大好きです。
沖縄旅行の楽しみの半分以上は食事です。
ソーキそばとうちなー弁当はお昼にぴったりです。
定番のゴーヤチャンプルーを始め、各チャンプルー、本土では見かけない地の野菜、グルクンの唐揚げなどの魚料理、アグー豚や石垣牛などのブランド物、アメリカ牛のステーキなど枚挙にいとまがありません。
そんな中で必ず食べに行くのがうるま市の栄料理店のテビチと
栄
南城市のチャーリーズレストランのチャーリーステーキです。
チャーリーズ
今回は以前から気にはなっていたのですが、あまりにも美味しいものがいっぱいあるので行きそびれていた琉球宮廷料理に行きます。
そのお店「美栄」は県庁のそばのオフィス街のど真ん中にある木造2階建ての民家です。
美栄1
ここだけ完全にタイムスリップしています。
行ったのはランチです。
門をくぐり、打ち水された石畳を通り、玄関からよく磨き抜かれた板張りの階段を上がって二階の和室に案内されました。畳の上にテーブルと椅子が置かれ、足の悪い私達には助かりました。
美栄2
インテリアや使われている食器のセンスはとても良いです。
特にナプキンが入っているコップは最高です。
美栄3 美栄4
メニューはコース料理のみです。
まずは小さな入れ物に入っている豆腐餻と白あえです。
美栄5
次はとても面白い「ポーポー」です。
美栄6
ポーポーは沖縄版クレープで小麦粉の生地でアンダンスーと言われる味噌餡を巻いたものです。
次は「なかみの吸い物」です。
美栄7
「なかみ」とは豚の胃と腸のことです。
大変手間のかかるお吸い物です。
次は「みぬだる・田芋から揚げ・地漬け」の三点盛りです。
美栄8
「みぬだる」は黒ごまをすりつぶしたものを砂糖、泡盛、醤油でのばし、これに豚ロース肉の薄切りを浸しておき、肉に味が浸みたころ、ゆっくり蒸します。
地漬けは大根、瓜を黒砂糖で漬けます。
壺のなかで黒砂糖はアルコールに変わり、瓜、大根にひなびた風味を与えます。
次はピーナッツ豆腐の「地豆豆腐」です。
美栄9
次は真打ち登場「らふてい」です。
美栄10
いつも食べてるものと違いとても上品でさっぱりしています。
ここまでは漆器に盛られてきました。
ここからはやちむん(焼物の器)に変わります。
ミミガーの「耳皮さしみ」です。
美栄11
次は「昆布いりち」です。
美栄12
昆布と豚の三枚肉を炒め、薄揚豆腐とカマボコを加えたものです。
最後は「豚飯」で小さく切った肉、人参、カステラカマボコなどを炊き込んだご飯に、汁をかけて食べます。
美栄13
デザートは「黒糖寒天」です。
美栄14
全ての料理がとても手間暇かけたものだということがよくわかりました。
そして食事は器と雰囲気が大事だということがよくわかります。
沖縄のまた違った面に触れた貴重な時間でした。
また沖縄が好きになりました。

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食べ物の話 その26(チキンソテー)

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私はチキンソテーが大好きです。
昔はどこの洋食屋のメニューにもありました。
ハンバーグステーキと同じ鉄板で熱々の状態で出てきます。
お皿で出てくる場合もありますが、やはり鉄板です。
チキンソテー5
狐色に焦げ目がついた憎いやつです。
皮はパリパリ中はジューシーなやつです。
ソースは醤油系かグレービー系です。
付け合わせの温菜はフライドポテト、グリーンピース・コーン、ニンジンが定番です。
チキンソテー2
メニューの中でもかなりリーズナブルなところも一押しです。
家の近くにとても美味しくて安い鶏肉屋があるので時々家でも作ります。
大山地鶏のお店で骨付きのもも肉で作ります。
オープンで焼いて鉄板がないのでお皿にもります。
クリスマスのチキンもこれですが、手で持ってかぶりつけるように骨にデコレーションした紙を撒き雰囲気を出します。
チキンソテー4
チキンソテーを食べるとき思い出すのがインドです。
以前、中央インドを旅行してハイライトのカジュラホに着きました。
それまでは2星のホテルで夕食はいつも近くの食堂のカレーです。
カジュラホの街はとても小さく遺跡の他は全く何もないところですが、有名な観光地のため様々なホテルが存在します。
いつも2星か3星のホテルなのでここでは最高の5星のホテルに泊まることにしました。
ホテル内は空調が効いてとても快適です。
部屋も綺麗でプールも洒落ています。
遺跡を見学して汗だくで飛び込むプールは最高です。
パラソルとデッキチェアも完備され、冷たいオシボリもあります。
気分はマハラジャです。
夕食はどうしようか考え、外の食堂はこのマハラジャ気分に合わないのでホテル内のレストランへ行くことにしました。
もちろん一番いいTシャツを着て。
レストランはカジュラホの素敵なインテリアでとてもいい雰囲気です。
チキンソテー5
この時期観光客はあまりいないので、レストランも空いています。
テーブルに案内される時に見てしまったのです。
アメリカの観光客が食べているチキンソテーを。
しかも鉄板で。
もうたまりません。
席に着くなりメニューを広げ、肉料理を探します。
ありました。
チキン・ディライトという名のチキンソテーが。
おもむろにオニオンスープとチキンディライトとサラダをオーダーします。
インドではことの他トマトスープが美味しいのですが今日はチキンソテーですのでオニオンスープです。
インドでは生野菜を食べる習慣がほとんどありません。
食堂にある生野菜はトマトとオニオンとキュウリとニンニクぐらいです。
それがここでは日本と同じミックスサラダがフレンチドレッシングで出てきます。
チキンソテー
パンはバターロールが出てきました。
ライスでもよかったのですが、インディカ米なのでやめました。
インディカ米はインド料理には抜群に合うのですが、チキンソテーでがっつり食べるのはジャポニカ米なので今日はパンです。
そしてなんとデザートのカラメル・サンデーまで食べ、コーヒーです。
インドでこんなことをして良いのかと考えながらマハラジャを体験したカジュラホでした。
どこで食べてもチキンソテーは美味しい!

P.S.自宅の近くに夫婦で経営している洋食屋があります。
そこのチキンソテー(チキンファンタジー)が最高です。
IMG_1228.jpg
ご夫婦が高齢なのでいつまで続くが心配です。

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食べ物の話 その25(合鴨)

120スムボドロ
以前、友人に連れられ合鴨料理を食べに行きました。
琵琶湖の周りで鴨料理を食べていた私は合鴨料理には乗り気ではありませんでした。
鴨は冬の琵琶湖の野生の真鴨だよ、と思っていました。
友人が熱心に勧めるので東日本橋にある「鳥安」へ行きました。
「鳥安」は明治5年創業の老舗で「あひ鴨一品」の看板を掲げています。
鳥安1
その通り相鴨(合鴨)の「すきやきコース」しかありません。
とても雰囲気の良い日本家屋の暖簾をくぐり、6人でしたので二階の個室に案内されました。
料理は決まっていてまず前菜五品盛がでます。
鳥安2
鮭の麹漬、鴨のローストなどで味は普通です。
次に鶏のササミの団子、三つ葉、なめこ、さらし葱の入ったお吸い物がでます。
鳥安2−1
これはとても美味しいです。
食欲が増します。
続いて鶏のササミと季節野菜のサラダ仕立てが出ます。
鳥安3
鍋をかける美しい炭の備長炭が登場です。
鳥安4
炭火の美しさに見惚れていますと、合鴨の登場です。
胸肉・ササミ・モモ・レバー、嬉しいことに砂肝と心臓が一緒です。
鳥安5
美しい。
ツクネも出てきました。
鳥安6
そして驚くべきは野菜です。
みずみずしさ、寸分たがわぬカットはもはや芸術的です。
鳥安7
さらに大根おろしです。
完全な球形です。
まるでシャーベットのようです。
鳥安8
この大根は大吟醸のように中心の部分だけをおろしたものだそうです。
ほぼ半分になってしまいます。
これで主役は揃いました。
中居さんが年季が入った鍋に鶏の脂をたっぷり敷きます。
この鍋には小さな窪みがあり、そこに脂が貯まるようになっています。
物によってはそこに入れて仕上げに焼きます。
はじめに葱、椎茸、鶏肉を並べて焼きます。
鳥安9
鴨肉の味は素晴らしいものでした。
以前食べた野生の真鴨より美味しいかもしれません。
鴨とアヒルを掛け合わせた合鴨を軽視していました。
しかしよくよく考えれば両方の美味しいところが出るように人間が作ったものですからまずい訳がありません。
脂が乗った胸肉を中居さんが取ってくれます。
おろし醤油で食べます。
もちろん一緒に葱です。
至福のときです。
そして中居さんが手際よくつくねを丸めて鍋に入れます。
鳥安10
ツクネもしっとりして歯ざわりもとても良いです。
いよいよ砂肝・ハツの登場です。
鳥安11
とても小さいですが、コリコリして独特の味で大好きです。
すき焼きは絶品でした。
合鴨の美味しさを堪能しました。
しかし美味しさはそれだけではありません。
締めの鴨肉のそぼろご飯です。
鳥安12
これがとても美味しいのです。
さらに絶品なのが今まで焼いていた鍋にご飯を入れ細かくした鴨肉と醤油をかけて作る鴨炒めご飯です。
鳥安13
これを食べて完全です。
最後にはデザートの和風プリンが出ました。
素晴らしい食材を丁寧に調理し伝統の技で食べさせてくれた老舗に感謝です。
鳥安14

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食べ物の話 その24(牡丹鍋)

127スマル
私は猪鍋が大好きです。
12月から3月にかけては特に美味しくなります。
6牡丹鍋
イノシシに肉は硬い、くさいなどと言われますが、それは新鮮でないイノシシだと思います。
新鮮なイノシシは臭みはありません。
硬くはなく適度な弾力はあります。
豚肉程度に。
牛肉と比較して低カロリー、高タンパクで鉄分が多いのが特徴です。
また血中コレステロール値を上げる飽和脂肪酸の含有量が牛肉の半分以下で、血液をサラサラにする多価不飽和脂肪酸は1.5倍含んでいます。
でもそんなことより、美味しいから食べるのです。
12イノシシ
ここで注意しなければならないのはブタにイノシシを掛け合わせたイノブタです。
イノブタはそれはそれで美味しいのですが、脂肪が少なくあっさりしているので豚肉に近く物足りません。
肉の美しさも違います。
牡丹鍋と言われるように、脂身と赤身のバランスが絶妙でお皿に盛るととても綺麗で食欲をそそります。
特に花のように盛り付けると最高です。
1牡丹鍋
いまでは日本全国、ジビエブームで野生のイノシシを食べさせるお店がいっぱいあります。
特に兵庫、京都、岐阜、神奈川、伊豆などが力を入れております。
わたしは東京に住んでいるので神奈川の大山の方に食べに行きますが、イノブタが多いです。
牡丹鍋は新鮮さが決め手なのでできれば猟師さんの民宿とか猟師さんから直接買っている民宿、旅館がオススメです。
関西の方では高級料理店でも出しますが、サービス料を15%もとる一流の店は敬遠です。
鍋は仲居さんにしてもらうのではなく、みんなで突っつきあって食べるのが最高です。
3牡丹鍋
鍋は味噌か醤油ベースで食べます。
どちらも美味しいです。
味噌は赤でも白でも合わせでも美味しいです。
猟師さんの民宿ではイノシシの骨で出汁を取るので特に美味しくなります。
野菜は何でも良いのですが、根菜の、ゴボウ、人参、大根、ネギ、白菜、春菊、水菜、エノキ、椎茸、コンニャク、トウフなどです。
5牡丹鍋
卵をつけて食べるところもあります。
締めの第一弾は残ったスープにうどんを入れてまず食べます。
第二弾はご飯と卵を入れ、オジヤにするか卵とじの状態でご飯にかけるかです。
これでもうお腹いっぱいです。
冬、旅行する機会があったらそこの旅館か民宿で牡丹鍋をやっているか調べます。
また牡丹鍋を食べさせる料理屋がある場合はビジネスホテルに泊まり食べに行きます。
牡丹鍋が食べたくなったら伊豆へ行きます。
天城には猟師さんがやっている民宿があるので一泊で温泉に入り、たらふく牡丹鍋を食べて帰ります。
中伊豆は楽しい所で、イノシシだけではなく、素晴らしい温泉があります。
修善寺や湯ヶ島など歴史のある温泉場は雰囲気が素晴らしく、散歩をするのに最適です。
湯ヶ島は井上靖が少年時代を過ごした所で「しろばんば」の舞台です。
いまでも小説になった場所が保存され、モデルコースもあるので巡るのも良いでしょう。
修善寺は老舗高級旅館がひしめき合い、散策するのが楽しい場所です。
ここでとても特徴のある屋根が見えます。
修善寺ハリストス正教会・顕栄聖堂です。
11イノシシ
一見の価値があります。
冬の温泉と牡丹鍋、最強の組み合わせです。

8-2ウィジョヨクスモの花

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