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映画の話 その56(5時から7時までのクレオ)

86マヌモヨソ
今回はヌーヴェル・ヴァーグの「左岸派」に属し、同じく左岸派のジャック・ドゥミ監督の妻でもあったアニエス・ヴァルダが監督・脚本共に手がけた「5時から7時までのクレオ」です。
クレオ5
あらすじは「夕方5時、歌手のクレオ(コリンヌ・マルシャル)は、自分が癌に侵されているのではないかと不安な気持ちで過ごしていた。病院での精密検査の結果が出るのが7時。占いや不吉な迷信により不安は膨らむばかり。ショッピングで気を紛らわそうとしても無駄で、恋人にもその不安を打ち明けることができない。歌のレッスンを抜け出し、街中を彷徨い歩けば、人々の視線がすべて自分に向けられているような錯覚すら覚える。友人のドロテとドライヴするも気が晴れず、公園をひとり歩いていると、アルジェリアからの帰還兵、アントワヌと出会う。見知らぬ男に不思議と心開かされ、悩みを打ち明けたクレオは、アントワヌに付き添われ病院へと向かう。」というものです。
いきなりタロット占いから始まります。
クレオと占い師との会話でクレオの現在の状況がわかります。
このシーンはカラーなのでカラー映画と思ってしまいますが、モノトーンです。
特徴的なのは画面毎に5時から7時までの時刻が表示され、ほぼ実際の時間の流れに従って、私たちはクレオの心理や行動を共にすることになります。
占い師のアパートを出てパリの街を歩き付き人(マネージャー)とカフェに入ります。
クレオ1
この時の鏡の使い方が素晴らしい。
次は帽子屋に入り帽子を買います。
帽子屋でも鏡が有効的に使われます。
クレオ8
タクシーで家に帰りますがこの時のタクシーの運転手は女性です(1962年ですよ)。
ドライブもクレオの視線でパリの街を流します。
クレオの自宅も面白い設計です。
まず恋人が来ますが忙しくすぐに帰ってしまいます。
次に現れるのは作曲家のボブ(ミッシェル・ルグラン)と作詞家で歌のレッスンをするのですがルグランが歌う嘘つき女が最高。
クレオ6
三人で歌う歌もとても良いです。
生のルグランが見れて最高です。
クレオの歌う「クレオパトラ私はそなたを熱愛する」も良い曲です。
ルグランらしい曲です。
ヴァルダ監督の夫ジャック・ドゥミ監督は「シェルブールの雨傘」「ロッシュフォールの恋人たち」の監督で素晴らしい音楽はルグランです。
そんな関係で昔からの知り合いだったので音楽を担当してもらい、友情出演みたいなものです。
レッスンを中座して街に出てカフェに入りますが余計孤独感を募らせ、友人がモデルをやっている美術学校へ行き、二人でパリの街をドライブします。
そして彼女の恋人ラウルのところで無声映画を見ます。
なんと主演はゴダールとアンナ・カリーナです。アンナはまるでフランス人形です。
クレオ7
すごいサービスです。
二人はタクシーに乗りクレオは公園で降りて散歩します。
そこで階段を下りながら歌うシーンは必見です。
滝のところでアルジェリアからの帰還兵、アントワヌ(アントワーヌ・ブルセイエ)と出会います。
クレオ4
二人はいろいろ話し合い心を開き、二人で病院へ結果を聞きに行くことにします。
結果は癌でしたが怖くはありませんでした。
アントワヌがいるから。
とても良い映画でした。
それにしてもクレオはでかい。

8-2ウィジョヨクスモの花


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