音楽の話 その49(ゾンビーズとビートルズ考)

ガンジーファ - 004
ビートルズのデビューは強烈でした。
リアルタイムで体験した人達は全員同じ思いだったと思います。
今回取り上げるのはゾンビーズですが、原点のビートルズに関して私の考えをお話ししたいと思います。
初期ビートルズが私に及ぼした音楽的影響は3つあります。
1つは「抱きしめたい」「プリーズ・プリーズ・ミー」「シー・ラブズ・ユー」などのビートルズ独自の曲(これがメインで80%)、2つ目は「プリーズ・ミスター・ポストマン」「ベイビー・イッツ・ユー」「チェインズ」など黒人女性グループを中心としたR&Bのカバー(10%)、3つ目は「アスク・ミー・ホワイ」、「オール・アイヴ・ゴット・トゥ・ドゥ」「ディス・ボーイ」「イエス・イット・イズ」などのヨーロッパ系哀愁を帯びたナンバー(10%)です。
私がこの3番目の音楽が好きな理由は、ビートルズデビュー以前の音楽体験にあると思います。
ヨーロッパ系映画音楽(特にイタリア)、ガンツオーネ、フレンチポップスなどと、ロリポップなアメリカ女性グループの音楽の下地が出来ていたためだと思います。
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そしてこの路線を引き継いだのがマージー・ビートやブリティシュ・ビートのグループです。
ジェリー&ザ・ペイスメーカーズ「太陽は涙が嫌い」「マージー河のフェリーボート」、デイヴ・クラーク・ファイヴ「ビコーズ」「ハーティング・インサイド」「ウェン」、ゾンビーズ「シーズ・ノット・ゼア」「テル・ハー・ノー」などが代表曲です。その中でもゾンビーズは特異です。
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ロッド・アージェントとクリス・ホワイトの2人が生み出す哀愁を帯びた美しいメロディ、コリン・ブランストーンの独得の歌い方と独得の声、これがゾンビーズの骨格です。
とても不運なグループで彼らが発表したヒット曲はイギリスではわずか2曲、アメリカでさえ5曲、原因はレコード会社のサポートを十分に受けられなかったり、ティーン・エイジャー向けの曲が少なかったりしたためだと言われています。
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リリースしたオリジナルアルバムは65年「ザ・ゾンビーズ」と68年「オデッセイ・アンド・オラクル」の2枚だけです。
名作「オデッセイ・アンド・オラクル」はまったく売れずバンドは解散してしまいます。
当時CBSのプロデューサーであったアル・クーパーの進言によりアメリカでシングルカットされた「ふたりのシーズン」が大ヒット(さすがアル・クーパー、確かにアル・クーパー好みの曲である)します。
しかし再結成はされませんでした。
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そして「オデッセイ・アンド・オラクル」が見直されます。
A面一曲目オープニングにふさわしい「Care of Cell 44」からとても美しい「A Rose For Emily」コリン・ブランストーンしか歌えない「This Will Be Our Year」、大ヒットの「Time of the Season」などどれも佳作ぞろいです。
メロトロンやハプシーコード、フルート、コーラスが素晴らしい。
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お勧めはザ・ゾンビーズ オデッセイ&オラクル40周年コンサート [DVD]にします。
理由その1「シーズ・ノット・ゼア」「テル・ハー・ノー」が入っている。
その2 R&Bの名曲「ホワット・ビカムズ・オブ・ザ・ブロークン・ハーテッド」がコリンの歌で聞ける。
その3 コリンの「ミスティ・ローズ」が弦楽五重奏団で聞ける。
その4ダリアン・サハナジャのプロデュースでオデッセイ・アンド・オラクルがフルで聞けるからです。
ポール・アトキンソンのギターはもう聞けませんが。
これほどバンド名と実態がそぐわないグループも珍しい。

Ωベストアルバム 「DVDザ・ゾンビーズ オデッセイ&オラクル40周年コンサート 」

8-2ウィジョヨクスモの花

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