FC2ブログ

映画の話 その42(欲望のあいまいな対象)

66ロジョモロ
ルイス・ブニュエル監督の遺作です。
ストーリーは一人の娘に翻弄される初老のブルジョワ紳士の姿をブニュエル風に描いたものです。
欲望のあいまい
テロ事件が頻発していたセビリアからパリまで列車で移動する初老のブルジョワ紳士マチュー・ファベールは一等のコンパートメントで子連れの婦人、判事、心理学教授と乗り合わせた。
皆が見つめる中で列車に乗り込もうとする若い女にバケツの水を頭からかける。
不審に思うコンパートメントの人達に説明を始める所から物語が始まります。
欲望のあいまい2
水をかけられた女はコンチータと言いマチューの家のメイドで初日に関係を持とう迫ったが断られ、翌日彼女は辞めて出て行きます。
次にコンチータにあったのはレマン湖畔です。
再び関係を迫るが断られる。
パリで彼女に聞いたアパートを訪れると、コンチータはクリスチャンの母親と慎ましく暮らしています。
マチューは母親に大金を払い、コンチータを引き取ろうとするが断られます。
再びバーでマチューに会います。
今度こそと別荘に連れて行くがなんと彼女は貞操帯を着けているのでした。
欲望のあいまい4
失意のマチューはセビリアに旅行します。
そこでフラメンコダンサーをしているコンチータに出会うのです。
マチューはコンチータに家を買って一緒に暮らそうとするが、コンチータは家に鍵をかけて入れないばかりかマチューが見ている前でギター弾きと抱き合い、マチューに罵詈雑言を浴びせます。
欲望のあいまい6
ついに怒りが爆発してパリに戻るために冒頭のセビリアの駅に来たのです。
そしてなんとコンチータが追いかけて来て、マチューに水をかけられたと言うことだったのです。
話が終わったときコンチータがコンパートメントに入って来てマチューにバケツの水をかけ返します。
なんとパリの駅から出て来た二人はとても仲が良さそうです。
後日パサージュを仲良く歩く二人。
突如パサージュが爆破され映画は終わります。
この映画の特徴はコンチータが二人一役なのです。
欲望のあいまい5
やせ形のキャロル・ブーケ、豊満なアンヘラ・モリーナが演じます。
しょっちゅう入れ替わりますが気になりません。
77歳で素晴らしいアイディアです。
もう1つの特徴はズタ袋です。
冒頭のセビリアのシーンでおじさんがズタ袋を担いでいます。
カメラはズタ袋を追います。
コンチータが別荘へ行くことを承諾した場面でもズタ袋を担いだおじさんがカメラの前をよこぎります。
次のシーンではマチュー自身がトレンチコートにズタ袋を担ぎます。
セビリアのレストランから出て来た時もズタ袋をお忘れですよと係の人から言われます。
パリの駅でもズタ袋が沢山運ばれるシーンがあります。
ズタ袋の中身は白い下着や寝間着が入っていることがパサージュのシーンでわかります。
そのなかの1枚は血が付いて破れている。
それをお店の人が繕っています。
マチューはそれを真剣に見ています。
欲望のあいまい3
ズタ袋の意味は私にはわかりませんがこのシニカルなブラックコメディにはとても似合います。
最後の爆破のシーンは伏線として何回も起るテロの爆破やハイジャックの新聞記事で想像がつきます。
ルイス・ブニュエルの懐の深さが解る名画です。

8-2ウィジョヨクスモの花


ホームページ www.ravana.jp

ホームページに宮崎県をアップしました。

コメント

非公開コメント