寺院の彫刻 その39(ラーマ 12)

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第7巻 ウッタラ・カーンダ(後の巻
ランカでラーヴァナに勝利したあと、シーターの身の潔白を証明するための方法は、燃えさかる火の中に飛び込んで火傷をしなければ潔白が証明されるのである。
シーターは燃える薪の中に身を投じた。
すると火の神アグニ神がシーターを救い出し潔白を証明した。
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アンコール近郊のBENG MEAREA寺院です。
破風に3段に彫刻され、1番下は燃え盛る薪、2段目に座すシーターです。
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アンコールのCHAO SAY TEVODA寺院です。
BENG MEAREA寺院と同じ構図です。
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そしてヴィビーシャナがラーマに贈った空飛ぶ馬車でシーターとともにアヨーディヤに帰還した。
弟のバラタは歓迎し、ラーマは王位についた。

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しかしラーマの即位後、人々の間ではラーヴァナに捕らわれていたシーターの貞潔についての疑いが噂された。
それを知ったラーマは苦しんで、シーターを王宮より追放した。

ジャワ島のLOROJONGGRANG寺院群のC.BRAHMA寺院のパネルです。
ラクシュマナに連れられて森へ行くシーター。
6シータとラクシュマナは森に行く
シーターは森の聖者ヴァールミーキのもとで暮すこととなり、そこで身ごもっていたラーマの双子クシャとラヴァを生んだ。
ジャワ島のLOROJONGGRANG寺院群のC.BRAHMA寺院のパネルです。
ヴァールミーキに会い、双子を生みました。
7森でシータは仙人に会う
双子の王子は聖仙の教育を受けて成長していく。
ジャワ島のLOROJONGGRANG寺院群のC.BRAHMA寺院のパネルです。
成長したシータの子供ラヴァとクサは弓を習います。
8成長したシータの子供ラヴァとクサは弓を習う
ラーマは国の平安を祈願して、馬の供犠祭を行った。
9img105ASHWAMEDHAを行うラーマ
生贄の馬を国に放ち、十分駆け回らせた後に捕らえて、神に捧げるのであるが、その馬を双子の王子が捕まえて
しまった。

10img106LAVAとKUSHが馬を捕まえる
大事な生贄の馬を直ちに解き放つよう、従者が言っても双子の王子は自分たちのものだと言い張って聞かない。
王の従者と双子の王子の間で矢を射掛け合う闘いとなるが双子王子の技にかなうものはない。
話を聞いたラーマが駆けつけ、我が子であることを察する。
しかし、再度シータ-に貞節の疑いを問いただしたところ、シーターは大地に向かって、貞潔ならば自分を受け入れるよう神の裁きを願った。
大地が割れて女神グラニーが現れ、シーターの貞潔を認め、シーターは大地の中に消えていった。
11img107大地に戻るシーター
ラーマは嘆き悲み、その後妃を迎えることなく静かに世を去った。
その後ラヴァは王に、クシャは太子になる。

ジャワ島のLOROJONGGRANG寺院群のC.BRAHMA寺院のパネルです。
ラヴァは王として、クサは太子となり国を治めます。
12ラヴァは王として、クサは太子となる
という話です。
最後はとても悲惨になりますが、ラーマがスグリーヴァとヴァーリンの一対一の素手の格闘のさなか、後ろから弓矢でヴァーリンを殺したことにヴァーリンの妻ターリーは怒り、ラーマにシーターを取り戻すことは出来ても、もうシーターを喜ばせることは出来ないという呪いをかけられたからです(寺院の彫刻 その34)。
これはクシャトリヤとしてあるまじき行為です。
このようにして英雄ラーマ王子のお話は終わるのです。
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ラーマ王子の活躍する勧善懲悪の物語は東南アジア全域に影響を及ぼしましたが実は深い内容を含んでいるのでした。

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