映画の話 その45(地獄の黙示録)

70エロワティ
コッポラ監督の大作「地獄の黙示録」です。
「ディア・ハンター」より先に作られましたが撮影が延びて公開は後です。
ベトナム戦争が泥沼の中にはまり込んだ時代です。
「ディア・ハンター」の衝撃が治まらないままテアトル東京へ行きました。
黙示録1
「ディア・ハンター」同様大変疲れた映画でした。
ベトナム戦争後期、陸軍空挺士官のウィラード大尉(マーティン・シーン)はサイゴンのホテルに滞在中、軍上層部に呼び出され、元グリーンベレー隊長のカーツ大佐(マーロン・ブランド)の暗殺指令を受ける。
カーツ大佐は米軍の意向を無視して山岳民族の部隊とともに国境を越え、カンボジアに侵攻し、王国を築いているらしい。
任務の出発点、ナン川には海軍の硝戒艇と若い4人の乗員が待っていた。
ウィラードは海軍の河川哨戒艇に乗り込み、乗組員に目的地を知らせぬまま大河を遡行する。
その中で一行は戦争の狂気を目の当たりにする。
黙示録6
ワーグナーの「ワルキューレの騎行」を流しながらの爆撃、サーフィンをするためにベトコンの前哨基地を襲撃する司令官(ロバート・デュヴァル)。
ジャングルに突如として出現したプレイメイトのステージ。
指揮官抜きで戦い続ける最前線の兵士。
プランテーションを経営するフランス人入植者達。
そして目的地に近づくにつれ、騒がしさは薄れ、静けさと静けさゆえの狂気がウィラードたちを包み込み始める。
原住民からの攻撃は、もはや現実の出来事とも思えない。
黙示録5
しかし現実に乗組員は死傷し、ウィラードは何とか王国にたどり着く。
出迎えたのは、狂った白人カメラマン。
彼の案内で、ウィラードは王国に入り、カーツ大佐と邂逅する。
黙示録4
カーツは自分がどんな地獄を見てきたかを語り“地獄を知らぬ者に私を裁く権利はない”と言う。
そしてウィラードに帰国したら息子へ真実を伝えて欲しいと依頼する。
さらに訓練された兵士は手を下すときに躊躇をしてはいけないと暗にウィラードを誘導する。
黙示録2
ウィラードはカーツが裏切り者の脱走兵ではなく誇り高い軍人としての死を望んでいることを悟り、カーツ殺害を実行する。
カーツは抵抗しようとはしなかった。
ウィラードはカーツの手記を持ち、ランスとともに川を下る。
黙示録3
軍から何度も無線の呼び出しがあるが、ウィラードは無線を切ってしまう。
今回、新たに見たのはコッポラ自身が49分のフッテージを追加した特別完全版です。
プランテーションを経営するフランス人入植者達のエピソードは必要だったのかわかりません。
オープニングはヤシのジャングルとヘリコプターで「ジ・エンド」のイントロが流れてきます。
ジム・モリソンのボーカルと同時にナパーム弾がジャングルを焼尽します。
マーティン・シーンの顔のアップと天井の扇風機。
扇風機の羽根とヘリコプターの羽がシンクロして始まります。
沢山のヘリが朝日の中を飛んでいきます。
前半の主役は間違いなくヘリコプターで脇役はロバート・デュヴァルです。
ヘリからのナパーム弾の投下はまるで仕掛け花火を見ている様です。
中盤の主役は乗組員のクリーン(ローレンス・フィシュバーン)です。
後半の主役はもちろんウィラードとカーツです。
脇役はデニス・ホッパーとカーツが居住するクメール寺院です。
この映画の主役であるウィラードもカーツも生死ぎりぎりの戦場でしか生きていけないPTSD(戦争後遺症)でお互いに似た者どうしであることを直感します。
「ディア・ハンター」でも主役の二人はPTSDです。
この2つの映画に共通するのは戦闘シーンがあまりないことです。
それにもかかわらず戦争の恐怖を描ききっていることです。
コッポラもチミノも完全主義者です。完全主義者バンザイ!

8-2ウィジョヨクスモの花

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寺院の彫刻 その52(シヴァ2 リンゴードゥバヴァ)

PANATA079.jpg
今回はリンガから現れるシヴァ(リンゴードゥバヴァ)です。
この神話は『宇宙の消滅後,ヴィシュヌ神が混沌の海を漂っていると(アナンタ龍の上に横たわるヴィシュヌ)、光が現れブラフマー神が姿を現した。ブラフマー神はヴィシュヌ神を見つけると,自分より先に存在している者がいることに驚いた。
「私はあらゆるものの根源である創造者ブラフマーである。貴方は一体何者か」「私こそ宇宙の根源、諸々の世界の創造者ヴィシュヌである。貴方こそ何者か」宇宙の創造者を自認する二人は譲らず激しい口論になった。
そのとき二人の目前に大閃光を発しながら巨大なリンガが出現した。
               (ロサンジェルス美術館)
12世紀初めロサンジェルス美術館
その根は水中深く没し、頂は天空高くそびえている。
驚いた二人は口論をやめ、このリンガの果てを見てきたものを創造者と認めることを約束した。
ブラフマー神は巨大な翼を持つ白鳥に姿を変え、天高く飛翔し1000年もの間、上昇を続けた。
ヴィシュヌ神も山のような大きさの猪に姿を変え1000年間、水中深く潜行を続けた。
                  (ギメ美術館) 
ギメ美術館
ところがどこまで高く飛んでも、どこまで深く潜行しても巨大なリンガの果てを見極めることは出来なかった。
二人の神は元の場所へ戻り、お互いの能力をはるかに超えた存在があることを認めた。
するとどこからともなく、「オーム」という明快な響きが聞こえ,リンガは突如として炎につつまれた。
そしてその中から1000本の手と1000本の足、3つの眼を持つシヴァ神が現れた。
               (サンフランシスコ美術館)
Asian Art Museum of San Francisco
シヴァは「聞くが良い、私達は本来一体であったが、ブラフマーは私の右腰から生じ、ヴィシュヌは左腰から生じたのである。いずれカルパの始まる時にブラフマーはヴィシュヌのヘソから生まれ、私はヴィシュヌが憤怒するとき、その顔から生まれるであろう」と告げるとシヴァは姿を消した。
このとき以来人々はリンガに対する信仰を始めたのである』
               (バーミンガム美術館)
バーミンガム美術館1150年
この話はヴィシュヌ神に対するシヴァ神の優位を表す話なのでヴィシュヌ派の人々は認めません。
シヴァの神話は主に南インドで好まれて彫刻されています。
彫刻としては中央にリンガ、そこから現れるシヴァ、リンガの上部にブラフマーの乗り物である白鳥、下部にはヴィシュヌの化身の野猪ヴァラーハが彫刻されています。
場合によってはリンガの左右にヴィシュヌとブラフマーが彫刻されます。
それでは一番古い南インドALAMPURアランプールのSVARGA BRAHMA寺院から見ていきます。
1SVARGA BRAHMA
  SVARGA BRAHMA TEMPLE 689年
  左右にブラフマーとヴィシュヌ、下部左に白鳥の
  ブラフマーと右に猪のヴィシュヌ、上部左は
  空を飛ぶブラフマー右は剣を持つ女神(大地の女神?)












南インドカンチープラムのKAILASANATHA寺院です。カンチープラムは7〜9世紀にかけて、パッラヴァ朝の首都として栄え、KAILASANATHA寺院は特に重要な寺院です。
2KAILASANATHA.jpg
  KAILASANATHA TEMPLE 8世紀初め
  ラージャシンハ2世が建立
  壁龕中央のリンガの中にフル装備をしたシヴァ、
  左側の小壁龕にブラフマー、 右側の小壁龕に
  ヴィシュヌ、リンガの下部にヴィシュヌの
  化身ヴァラーハ









次はパッタダカルのVIRUPAKSHA TEMPLEです。
3virupaksha.jpg
  VIRUPAKSHA TEMPLE 733〜746年
  ヴィクラマディティヤ2世(733~746)の二人の王妃に
  よって740年に建立された。パッラヴァに勝利した
  戦勝記念としてカンチープラムから連れてこられた
  建築家グンダによって建てられた。 
  従ってカイラーサナータ寺院を模している
  彫刻は細かいが下部の保存状態が良くない。
  リンガ上部に文様。左にブラフマーらしきものが
  彫刻されている。おそらく右下にもヴィシュヌ
  の痕跡がある。 
  壁龕上部には素晴らしいガジャラクシュミーが
  彫刻されている。



西インドのエローラ石窟寺院です。第15窟に素晴らしい彫刻があるのですが、真っ暗で見えません。
4E-CAVE15018 2
  ELLORA CAVE 15 8世紀中頃
  左にブラフマー、右にヴィシュヌ、左上に飛翔する
  ブラフマー、 右下にヴァラーハ、
  暗いので良くわからない。











南インドのTIRUPPATTURにある寺院の一角に8世紀のパッラヴァ朝のKAILASANATHA寺院があります。放置されたままなので保存状態がとても悪く、表面の漆喰が剥がれてボロボロです。
5KAILASANATHA(TIRUPPATTUR).jpg
  KAILASANATHA寺院 8世紀
  中央の壁龕にリンガから現れるシヴァ、
  他の彫刻はわからない 
  左右にはパッラヴァ朝のシンボルの
  シンハ(獅子)の柱が彫刻されている










南インドのパッタダカルにあるKASHIVISHVANATHA寺院です。
6kashivishvanatha.jpg
  KASHIVISHVANATHA寺院 760年
  北方寺院で内部の柱に色々なシヴァの
  彫刻パネルがある。中央にリンガから
  現れるシヴァ、左にブラフマー、右に
  ヴィシュヌ、ヴィシュヌの足下に
  ヴァラーハ、頭上に象に乗る神や
  動物に乗る神、ブラフマーの周りにも
  動物に乗る神々が彫刻されています。
  全員穏やかな顔をしています。


タミルナードのキーライユールKALAIYURのAGASTYESHVARA寺院はチョーラ朝と婚姻関係を結んだパルヴェータライヤル家の建立です。
7AGASTYESHVARA(KALAIYUR).jpg
  AGASTYESHVARA寺院 9世紀後半
  中央にリンガから現れるシヴァ、左にブラフマー、 
  右にヴィシュヌ、上に白鳥、下にイノシシの
  オーソドックスな彫刻です。












タミルナードのプッラマンガイPULLAMANGAIのBRAHMAPURISVARA寺院です。
建築当初の初期チョーラ朝寺院の姿を残しています。
8BRAHMAPURISVARA(PULLAMANGAI).jpg
  BRAHMAPURISVARA寺院10 世紀初め
  中央の装飾されたリンガから現れるシヴァ、
  右にブラフマー、 左にヴィシュヌ、
  上に飛翔するブラフマー、
  下にイノシシの素晴らしい彫刻です。










タミルナードのタンジャブールTANJAVURのBRIHADISHVARA寺院です。
ラージャラージャ1世が建立した本殿が60mを超える大寺院です。
9BRIHADISHVARA(TANJAVUR)2.jpg
  BRIHADISHVARA(RAJARAJESHVARA)寺院 
  1003〜1009年
  巨大な壁龕の中央にリンガから現れるシヴァ、
  左に小さくブラフマー、右に小さくヴィシュヌ、  
  上部に飛翔するブラフマー、下部にヴァラーハ。










ここにはもう一つあります。
9-2BRIHADISHVARA(TANJAVUR).jpg
  BRIHADISHVARA(RAJARAJESHVARA)寺院
  シンプルでリンガから現れるシヴァの左下に
  ひざまずくヴィシュヌ












タミルナードのガンガイコンダチョーラプラムGANGAIKONDACOLAPURAMにはラージャラージャ1世の息子ラージェンドラ1世が建立したBRIHADISHVARA寺院があります。
10GANGAIKONDACOLAPURAM.jpg
  BRIHADISHVARA寺院 1025年
  壁龕には巨大なリンガから現れるシヴァ、左右と
  上部には彫刻がないが下部にヴァラーハのみが
  彫刻されている。











タミルナードのダーラースラムDARASURAMにはラージャラージャ2世の建立したAIRAVATESHVARAがある。
11AIRAVATESHVARA(DARASURAM).jpg
  AIRAVATESHVARA寺院 12世紀後半
  中央に黒い石に彫られたリンガから現れるシヴァ、
  左にブラフマー、右にヴィシュヌ、リンガの上部
  にブラフマー、下部にヴァラーハが彫刻されている。











これらの彫刻はシヴァ神の優位性を表しています。南インドのシヴァ派の寺院でよく見られます。
インドの他の地域、東南アジアではあまり見かけません。

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気になる話 その8(那須高原 私の美術館)

サンチ−2塔019
その美術館は那須高原にありました。
残念ながら平成29年12月31日をもって閉館しました。
名前は「那須高原 私の美術館」と言い芸術家此木三紅大(コノキミクオ)を総合的に紹介する個人美術館として、平成7年10月に誕生しました。
此木氏は、具象や抽象、絵画や立体というジャンルを超えて創作活動に励み、また若い芸術家集団の先頭に立ち指導の任にあたる一方、日本の美術を研究し続けています。
そんな類い稀なる多才な芸術作品に惹かれ、長年に渡り所有してきた数々の収集作品を一堂に展示公開しています。
コノキミクオの作品は絵画、版画、ガラス絵、ステンドグラス、ガンダ彫刻(使い古した鉄くず)などオブジェに至るまで幅広いジャンルにおいてその1つ1つに命を吹き込みます。
それでは入ってみましょう。
コノキ1
まず入り口ゲートの大きな蝶とバッタがお出迎えです。
すてきなチケット発売所で1000円を払います。
建物の前には素敵な外灯があります。
コノキ2
建物の入り口がハイライトです。
巨大なフクロウとステンドグラス、下部は草や昆虫です。カブトムシやウサギもいます。
コノキ3
側面に回ると出入り口がありそこにも素敵なステンドグラスの扉があります。
コノキ4
扉の横には不思議な石像が置いてあり、中世ヨーロッパ的な顔立ちで蝶のネックレスにバッタがついています。
コノキ4−2
中に入りましょう。すてきな絵画やガンダ彫刻が展示されています。
人魚の絵が気に入りました。コノキ5
ボッシュのような絵もあります。
コノキ8
とても細かいタロットのような絵もあります。
コノキ6
野原を描いた日本画もあります。
コノキ9
館内の渡り廊下の上部にも素敵なステンドグラスを使ったオブジェがあります。
コノキ10
中庭にも沢山のオブジェが展示されています。
私は色々な動物で出来た木のオブジェが好きです。
コノキ12
羽のついたタツノオトシゴのような訳のわからないオブジェが沢山ありますが、みんなとても可愛くて素敵です。
私はコノキミクオの作品が大好きです。
彫刻家として知ったのですが、絵画はもとよりガラス作品も素晴らしいと思います。
コノキ13
メルヘンチックでケルト風、シノア風、ジャポネ風、そしてまぎれもないミクオ風のコノキワールドです。
どんな小さなものにもミクオの精神が宿っています。
丸ごとコノキワールドの「那須高原 私の美術館」が亡くなってしまうのはとても寂しいことです。
千葉県にあるアトリエを公開して「松山庭園美術館」として氏の作品を展示しています。
ぜひ訪れたいと思います。
可愛い昆虫や動物たちがたくさんいるかな。

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音楽の話 その47(ラヴィン・スプーンフル)

ガンジーファ - 006
ラヴィン・スプーンフルは不思議なバンドです。
60年代後半、あらゆるロックが台頭して来る中で、ラヴィン・スプーンフルの「 Summer In The City」はとてもかっこよく、いつも聞いていました。
単なるアメリカのカントリーロックともフォークロックとも違い、イギリスの香りがします。
そして根底にはブルースがあります。
メンバーのジョン・セバスチャンとザル・ヤノフスキーはニューヨークを中心に活動していたフォーク・デュオ・グループ、マグワンプスのメンバーでした。
マグワンプスには、その後ママス&パパスを結成することになるキャス・エリオットとデニー・ドハーティーが在籍していましたが、1964年にこの二人が脱退して、ベースのスティーブ・ブーンとドラムスのジョー・バトラーを加え、1965年にラヴィン・スプーンフルをスタートさせます。
スプーンフル
ファーストアルバム「魔法を信じるかい?」の一曲目「 Do You Believe in Magic」は大ヒットした軽快なナンバーです。いきなりラヴィン・スプーンフルの世界です。
「Sportin’Life」はコテコテのブルース、「Younger Girl」はとても優しい曲、「Night Owl blues」ではジョンセバスチャンのブルージーなハーモニカが聴けます。
スプーンフル2
セカンドアルバム「Daydream」の1曲目「Daydream」は大好きな曲で、キンクスのレイ・デイビスが歌ってもおかしくない曲です。
「Warm Baby」はとても面白いブルースでバックコーラスが洒落ています。
次の「You Didn’t Have to Be So Nice」もとても良い曲で、これぞラヴィン・スプーンフルです。
スプーンフル3
サードアルバム「Hums Of The Lovin’ Spoonful」の7曲目はヒットした「Rain On the Roof」ですが、8曲目の「Coconut Grove」の方が好きです。
11曲目に「Summer In the City」です。
スプーンフル4
ラヴィン・スプーンフルと他のバンドの違いは温かみがある事です。
それはジョン・セバスチャンの持つ雰囲気によるものかもしれません。ジョン・レノンのようなメガネをかけ、顔も声も曲もとてもやさしいのです。
ザル・ヤノフスキーのギターも基本がしっかりして、曲にマッチしてセンスも良いのです。
60年代後半のアメリカのバンドとしてはとても貴重な存在です。

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映画の話 その44(ディア・ハンター)

68バスデウォ
マイケル・チミノ監督のディア・ハンターです。
あまり知識がなくベトナム戦争映画のひとつと思って軽い気持ちで見ましたがとても重い3時間でした。
ディアハンター
ペンシルベニア州ピッツバーグの鉄工所で働くマイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スティーブン(ジョン・サヴェージ)、スタン(ジョン・カザール)、アクセル(チャック・アスペグレン)、ジョン(ジョージ・ズンザ)は休日になれば鹿狩りに行く仲の良いグループである。
そんな彼らにもベトナム戦争の影が迫っていた。
徴兵されてベトナムに向かうマイケル、ニック、スティーブンの壮行会が、スティーブンとアンジェラ(ルターニャ・アルダ)の結婚式も兼ねて行われた。ディアハンター2
彼女は別の男との子供を妊娠していたが、スティーブンはそれを承知の上で式に臨んだ。
式も終わりに近づく頃、ニックは突然リンダ(メリル・ストリープ)に結婚の申込みをする。
彼女は喜んでそれを受け入れた。
一夜明けて彼らは揃って鹿狩りに出かけ、マイケルは見事な鹿を仕留めた。
ディア・ハンター7
彼らはヴェトナムの前線に贈られ、捕虜となってしまう。
閉じ込められた小屋の中ではロシアンルーレットが行われていた。
北ベトナムの兵士たちは捕虜に一発の弾の込められたリボルバーを渡し、それを自らのこめかみに向け引き金を引かせて、それを楽しんでいた。
銃弾が放たれる音を聞いたスティーブンは発狂寸前となった。
だが冷静なマイケルはサディスティックな北ベトナムの兵士の心理を逆に利用して脱出することを考えた。
そこで彼は半狂乱を演じながら兵士たちに弾倉に込める弾を3発に増やすことを提案した。
ディアハンター5
このことは兵士たちにとって自分達を瞬時に殺傷する機会を相手に与えてしまうことを意味したが、愚かにも彼らはそれに気が付かず、複数の弾の込められた銃をマイケルに渡してしまった。
果たして目論見は成功し、隙をついたマイケルは次々に北ベトナム兵士たちを射殺しスティーブンとニックを連れて脱出に成功した。
ディアハンター4
丸太にしがみついて濁流を下るところを自軍のヘリコプターに見つけられたが、マイケルとスティーブンは力尽き川へと落ちてしまい、ニックだけがヘリコプターで救出される。
スティーブンは脚を骨折したが2人は無事救出される。
ニックはサイゴンの町に繰り出し、そこでロシアンルーレットの賭けに興じる集団を目にする。
観衆の中にはマイケルもいたが、ニックは彼に気づいていない。
怪しげな男からプレーヤーになれば金を稼げるという誘いを受け、すぐに断ったニックだったが、実際に引き金が引かれるのを目にした彼は急に使われていた銃を奪い自らのこめかみに当てると、躊躇なくその引き金を引いた。
弾は出ない。
場が騒然となる中、呼び止めようとするマイケルの声も届かず、彼は誘いかけた男と夜の闇へ消えていった。
2年後、マイケルは帰還。
故郷の仲間たちはマイケルを温かく迎えたが、彼はどこかよそよそしく、ベトナムへ発つ前とは雰囲気が変わっていた。
スタン達と久々の鹿狩りにでかけるマイケルだが、鹿を仕留めることはできなかった。
そのころスティーブンは両脚を失い陸軍病院で治療の日々を送っていた。
スティーブンを訪ね、サイゴンから彼宛に謎の送金があることを聞いたマイケルは、ニックの生存を確信し陥落寸前のサイゴンへ飛んだ。
賭博小屋でプレイヤーとなりロシアンルーレットに没頭するニックを発見し連れ帰ろうとするが、ニックにはマイケルの記憶がない。
ニックの記憶を呼び戻すために、マイケルは自分の命を懸けニックと対峙する。
ディア・ハンター8
マイケルはニックへの思いを語り家へ帰るよう説得しながら引き金を引くが発砲しない。
マイケルがかつての鹿狩りの思い出を語ると嬉しそうに微笑むニック。
鹿狩りの記憶が甦ってきた刹那、銃弾がニックのこめかみを打ち抜いた。
倒れるニックを抱きかかえ泣くマイケル。
ニックの遺体はマイケルによって故郷に帰され、かつてスティーブンの結婚式が行われた町の教会で葬式が行われた。
ディアハンター3
こんなに精神的にきつい映画はありませんでした。
そして素晴らしい映画に巡り会ったことに感謝しました。
オープニングから流れるスタンリー・マイヤーズのメインテーマ「カヴァティーナ」です。
なんて美しいメロディでしょうか、ジョン・ウィリアムスのギターが素晴らしい。
前半で主人公達の性格を描写し、戦場での体験、除隊後の心の変化を自然に描いています。
鹿狩りから帰ってきて、バーに集まったみんなの表情が素晴らしい。
帰還したが家には戻れず、モーテルに泊まるマイケルがとても良いです。
マイケルがニックの遺体を持って帰り、葬式のあとみんなでバーに集まり朝食の用意をし、ゴッドブレスアメリカを歌い、ニックに献杯をした所で終わります。
とても良いエンディングです。
そして「カヴァティーナ」が流れクレジットです。
完璧主義者マイケルチミノ監督はすごい。

8-2ウィジョヨクスモの花


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