音楽の話 その23(GENESIS)

ガンジーファ - 046
ジェネシスを良く聞くようになったのは1971年の「Nursery Crime(邦題:怪奇骨董音楽箱)」からです。
アルバムジャケットが素晴らしい。
あまりにも有名なクリケットのジャケットです。ジェネシス
このアルバムからPeter Gabriel、Tony Banks、Mike Rutherford、Steve Hackett、Phil Collinsが揃い、黄金期に入ります。
ジェネシス4

A面1曲目「The Musical Box」からジェネシス全開です。
Steve Hackett、Phil Collinsが加入して大正解です。
私のジェネシス観はイングランドやスコットランドの自然の中に貴族的な匂いをつけて、中世のスパイスを利かせ,隠し味として寓話や風刺をちりばめ、そこから物語を作り出した感じです。
おそらく「Nursery Cryme」と「Foxtrot」のアルバムジャケットの影響だと思います。
それはPeter Gabrielの世界でしょう。
この世界が他のプログレとは一線を画するのです。
「Nursery Cryme」のジャケットを良く見ると可愛い女の子がクリケットをしています。
ボールは人の頭です。
この絵は「The Musical Box」の歌詞「年下のヘンリーがシンシアとクリケットをしていると、愛くるしい笑顔でシンシアはバットを高く振り上げてヘンリーの頭を打ち飛ばした」そのままなのです。
このセンスがジェネシスです。
私の好みではジェネシスにおいては、あまりメロトロンを前に出してほしくありません。
Tony Banksには控えめ使ってもらいたいと思います。
このアルバムには駄作はありません。
4枚目のアルバム「Foxtrot」の1曲目「Watcher of the Skies」はこれぞジェネシスという曲です。
ジェネシス2
「Time Table」はとても美しい曲で大好きです。
「Hrizons」は Steve Hackettの独壇場です。
ロックギタリストは皆こういうアコースティックな曲をやりたがるのでしょうね。
「Supper’s Ready」も面白い曲です。
5枚目の「Selling England By The Pound」は一番好きなアルバムです。
ジェネシス3
「Dancing With The Moonlit Knight」はベストの曲です。
とても美しくスリリングな展開です。
続くI Know What I Like (In Your Wardrobe)はヴァースで始まり「Dancing With The Moonlit Knight」ととても自然につながります。
Tony Banksのピアノで始まる「Firth of Fifth」は名曲です。
Peter Gabrielのフルートも素晴らしく、Steve Hackettのうねる様なギターここにジェネシス有りです。
シンプルな小曲「「More Fool Me」は驚きです。
ボーカルはPhil Collinsです。
とても声の質がPeter Gabrielに似ていますね。
これからのPhil Collinsを感じさせる曲です。
B面も大作ぞろいです。
「The Cinema Show」のおわりから冒頭曲「Dancing With The Moonlit Knight」のメロディラインではじまる「Aisle Of Plenty」でクロージングしていきます。
この曲でトータル感がまします。
Peter Gabrielを中心にジェネシスの作り出す音楽の世界は唯一無二のものです。
ジェネシス5
ジェネシスのライブが見たかった!

Ωベストアルバム「Selling England By The Pound」

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映画の話 その20(イージー・ライダー)

55スグリウォ
アメリカン・ニューシネマ第2弾は「イージー・ライダー」です。
私の青春映画です。
はっきり言って映画自体は大したことはありません。
ストーリーはほとんどなくロスからニューオリンズのマルディグラ(謝肉祭)を見にハーレーのカスタムバイクでPeterFondaとDennis Hopperの二人が旅するだけです。
映像も大したことはなく、特筆はJack Nicholsonの演技と彼らを敵視する地元の保守的な人々の演技です。
この映画を引き立てているのはこの時代における格好良さだけです。
口コミにより公開前から評判で、確か初日に満員のスバル座で見た様な気がします。
イージーライダー2
まずボロいオフロードバイクでメキシコへコカインを買いに行きます。
そのコカインを飛行場で得体の知れない金持ちに売ります。
この美味しそうにコカインを吸い込む金持ちがなんとPhillip Spectorなのです。
そこでステッペンウルフの「Pusher」がかかります。
震えが走ります。
ここでプッシャーかよ!
次にカスタムメードのハーレーのアップです。
ガソリンタンクの中に有り金を詰め込みます。
次にこのバイクにまたがり腕時計を捨てて走り出します。
ここでPeterFondaのクレジットと同時にステッペンウルフの「ワイルドでいこう」です。
ここで「Born To Be Wild」かよ!
イージーライダー
もう震えが止まりません。
はっきり言ってこの映画はここまでです。
その後ヒッピーのコミューンなどが出てきますが時代の象徴でしょう。
ふとしたことから留置されそこで弁護士のJack Nicholsonと出会います。
イージーライダー3
意気投合してPeterFondaのバイクにタンデムしてニューオリンズをめざします。
ふとしたことからある町のレストランで差別的な人々から反感をかい、その夜、野宿している所を襲われ袋叩きにあい、Jack Nicholsonは即死です。
彼の意思を次いでニューオリンズへ行き、彼が行く予定だった娼館へ行きます。
娼婦二人を連れ出し、マルディグラで賑わう町に繰り出します。
墓地に入り以前ヒッピーにもらったLSDを4人で飲みます。
このシーンはとても良いです。
カメラも良いです。
次はフロリダへ行き残りのお金で楽しく過ごそうと考えていました。
旅がまた始まります。
しかし二人はフロリダには着きませんでした。
途中またしても保守的な農夫の標的になりライフルで射殺されます。
ここは典型的なアメリカン・ニューシネマです。
音楽が重要な映画ですが、ステッペンウルフとバンドの「The Weight」位です。
もしディランの「It’s Alright Ma」が使われていたら素晴らしい映画になったと思います。

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寺院の彫刻 その28(ラーマ 1)

PANATA134.jpg
今回はヴィシュヌの第七の化身ラーマです。ラーマはインドの大叙事詩「ラーマーヤナ」の主人公でラーマ王子が、誘拐された妻シーターを奪還すべく大軍を率いて、ラークシャサの王ラーヴァナに挑む姿を描いています。
ラーマーヤナの意味は「ラーマ王行状記」で詩人ヴァールミーキが、ヒンドゥー教の神話と古代英雄コーサラ国のラーマ王子の伝説を編纂したものとされています。
2Valmiki.jpg
ヴァールミーキは山賊でしたが改心し聖者に生まれ変わります。
ある時彼の前にブラフマー神が現れ、ラーマ王子の生きざまをシュローカ調の詩にするように命じました。
3BANTEAY CHMAR
  BANTEAY CHMAR 12〜13世紀
  正面に4面のブラフマー左に
  顔を破損したヴァールミーキ
  右に2羽のサギと猟師 







そうして出来たのが「ラーマーヤナ」です。
ラーマーヤナは、絵画、彫刻、建築、音楽、舞踏、演劇、映画など多くの分野で、インドのみならず、当時同じサンスクリット圏であり古くからインド文化を取り入れてきた東南アジア一円に深く浸透しました。
カンボジアでは「リアムケー」と呼ばれ、この物語を影絵スバエクで演じます。
4スバエク
タイでは「ラーマキエン」とばれ国民に広く親しまれています。
5ラーマキエン
インドネシアでは影絵芝居ワヤンとして人気があります。
ワヤン2
ミャンマーでも操り人形劇の中に取り込まれています。
6ミャンマー

内容は
第1巻 バーラ・カーンダ(少年の巻)
ダシャラタ王は王子誕生祈願をおこない3人の妃に子供を授かる。カウサリヤーからはヴィシュヌの化身、ラーマ王子がその他の王子にもヴィシュヌの属性がやどる。ラーマは弟のラクシュマナとヴィシュワーミトラ仙と共に森で悪魔退治等をおこないジャナカ王の娘シーターと出会い結婚する。また他の王子もジャナカ王の親戚の娘と結婚する。

第2巻 アヨーディヤ・カーンダ(アヨーディヤの巻)
ダシャラタ王の妃カイケーイーにはマンタラーという侍女がいた。ラーマの即位を知ったマンタラーは妃にラーマ王子への猜疑心を起こさせ、ダシャラタ王
にラーマをダンダカの森に追放し、バラタ王子の即位を願うように説得した。ラーマはこの願いを快く受け入れ、シーター、ラクシュマナを伴って王宮を出た。しかしダシャラタ王は悲しみのあまり絶命してしまった。

第3巻 アラニヤ・カーンダ(森林の巻)
ダンダカの森で生活していたラーマ達はラーヴァナの妹の恨みを買い,ラーヴァナは妹のためにシーターをさらうが一目惚れしてしまう。

第4巻 キシュキンダー・カーンダ(キシュキンダーの巻)
ラーマはシーターを探して猿王スグリーヴァと親交を結んだ。ラーマは王国を追われたスグリーヴァのために猿王ヴァーリンを倒した。スグリーヴァはラーマの恩に報いるため、各地の猿を召集し、全世界にシーターの捜索隊を派遣した。南に向かったアンガダ、ハヌマーンの1隊はシーターの居場所が南海中のランカーであることを教わる。

第5巻 スンダラ・カーンダ(美の巻)
風神ヴァーユの子であるハヌマーンは、海岸から跳躍してランカーに渡り、シーターを発見する。ハヌマーンは自分がラーマの使者である証を見せ、やがてラーマが猿の軍勢を率いて救出にやってくるであろうと告げた。ハヌマーンはラークシャサらに発見され、インドラジットに捕らえられたが、自ら束縛を解き、ランカーの都市を炎上させて帰還した。

第6巻 ユッダ・カーンダ(戦争の巻)
ランカーではラーヴァナの弟ヴィビーシャナがシーターを返還するよう主張したが聞き入られなかったため、ラーマ軍に投降した。ここにラーマとラーヴァナとの間に大戦争が起きた。猿軍はインドラジットによって大きな被害を受けながらも次第にラークシャサ軍を圧倒していき、インドラジットが倒された後、ラーヴァナもラーマによって討たれた。ラーマはヴィビーシャナをランカーの王とし、シーターとともにアヨーディヤに帰還した。

第7巻 ウッタラ・カーンダ(後の巻)
ラーマの即位後、人々の間ではラーヴァナに捕らわれていたシーターの貞潔についての疑いが噂された。それを知ったラーマは苦しんで、シーターを王宮より追放した。シーターは聖者ヴァールミーキのもとで暮すこととなり、そこでラーマの2子クシャとラヴァを生んだ。後にラーマは、シーターに対して、シーター自身の貞潔の証明を申し入れた。シーターは大地に向かって訴え、貞潔ならば大地が自分を受け入れるよう願った。すると大地が割れて女神グラニーが現れ、 シーターの貞潔を認め、シーターは大地の中に消えていった。ラーマは嘆き悲しんだが、その後、妃を迎えることなく世を去った。
となっています。

寺院彫刻では各エピソードが多くの寺院で見られますが、全体が彫刻されている寺院はあまり見かけません。
比較的彫刻の多い寺院は南インドPATTADAKALのPAPANATHA寺院、
PAPANA001.jpg
  PAPANATHA TEMPLE 8世紀
  身舍の壁龕に彫刻されている
  ランカの戦いの前までよく彫刻され
  ている






KUMBAKONAMのNAGESHWAR寺院、
DSC0203.jpg
  NAGESHWAR TEMPLE 9世紀
  壁龕にはラーマーヤナの主人公達を描い
  たと言われる諸像がある
  壁龕下部には小さなラーマーヤナの
  ストーリーパネルがある
  





VIJAYANAGARAのRAMACHANDRA寺院、
ラーマチャンドラ0088
  RAMACHANDRA TEMPLE 15世紀
  ラーマに献じられた寺院
  周壁,門、寺院の壁にラーマーヤナが
  彫られている






ELLORAのKAILASANATHA寺院など、
E-CAVE16001.jpg
  KAILASANATHA TENPLE 8世紀
  巨大な岩山を削って作った寺院
  境内に巨大なラーマーヤナの
  パネルがある





1E-CAVE16053.jpg

  KAILASANATHA TEMPLE
  境内のラーマーヤナのパネル
  









東南アジアではカンボジアのANGKOR WAT寺院、
ANGKOR296.jpg
  ANGKOR WAT 12世紀
  回廊の壁面に彫刻されている
  破風に彫刻されている
  







BAPUON寺院、
バプオン5804
  BAPUON 11世紀
  ラーマとクリシュナのパネルで
  埋め尽くされている








インドネシア中部ジャワのLOROJONGGRANG寺院群、
LORO001.jpg
  CANDI LOROJONGGRANG 9世紀 
  チャンディ シヴァの回廊にはラーマの誕
  生からランカへ攻め入る所までの彫刻
  チャンディ ブラフマーの回廊にはランカ
  の戦いからラーマの退位までの彫刻が
  彫られている
  




東ジャワのPANATARAN寺院などです。
PANATA303.jpg
  CANDI PANATARAN 14世紀
  本殿の基壇に彫刻されている
  ランカへ飛ぶハヌマンからランカの戦い
  までが彫られている







それでは次回からストーリーと寺院彫刻を見て行きたいと思います。

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音楽の話 その22(KING CRIMSON 3)

ガンジーファ - 047
「ポセイドンのめざめ」で分解して解散状態になってしまったメンバーをロバート・フリップは新たに集め直し三枚目の「リザード」の録音に望みます。
リザード

ロバート・フリップ、メル・コリンズ、ゴードン・ハスケル、はそのまま残りドラムはアンディ・マカロックが、前回ゲスト参加したキース・ティペットは本作では自分のバンドのメンバー(マーク・チャリグ、ニック・エヴァンス)も引き連れて全面参加します。
クラシック界からはロビン・ミラーが、ボーカルにはなんとイエスのジョン・アンダーソンがゲスト参加します。
リザード4

A面に針を落とすとキース・ティペットのピアノとゴードン・ハスケルのとても不安げなボーカルで始まる「Circus」はメロトロンとブラスが素敵に交差し最高です。
次の「Indoor Games」はゴードン・ハスケルのボーカルとホーンが爬虫類の様です。
加工処理されたゴードン・ハスケルのボーカルとフリージャズがとてもよく似合う「Happy Family」
A面の最後はとても美しい「Lady Of The Dancing Water」メル・コリンズのフルートが絶品です。
リザード3

いよいよB面すべてを使ったLizardです。
「Prince Rupert Awakes」は、いきなり懐かしいジョン・アンダーソンの声で静かに始まります。
キース・ティペットのピアノが美しい。
「BOLERO」はアンディ・マカロックがボレロを刻みブラスが自由に絡み合います。
十分堪能した所でとても美しいテーマにもどります。
「The Battle of Glass Tears (including I. Dawn Song - II. Last Skirmish - III. Prince Rupert's Lament)」で再びゴードン・ハスケルのボーカルが聞けます。
そしてインプロビゼーション全開の後ロバート・フリップのギターがすすり泣きます。
「Big Top」は「Circus」の断片がフェードインしフェードアウトして終わります。
これでコンセプトが強まります。
このアルバムはロバート・フリップとキース・ティペットの方向性が一致し出来上がったアルバムです。
そこにPeter Sinfieldの詩とテクニックを持ったセンスの良いミュージシャンが参加して作られました。
ジャズの要素が強いので好き嫌いはあると思いますが、素晴らしいアルバムです。

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映画の話 その19(俺たちに明日はない)

54スバリ
後にアメリカン・ニューシネマの先駆的作品となったこの犯罪映画は強烈でした。
当時ヨーロッパ映画をよく見ていた私には、未だ体験した事の無い興奮を感じました。
俺たちに明日はない03
アーサー・ペン監督この映画は実在の銀行強盗ボニーとクライドの実話をもとに描かれています。
俺たちに
まず第1に感動したのは時代設定です。
実在の犯罪がおきた1930年代です。
この当時のアメリカはファッションをはじめ自動車や生活すべてのものが輝いていました。
クライドのウォーレン・ベイティ、ボニーのフェイ・ダナウェイのファッションがもう最高です。
そして当時の車フォード、クライスラー、プリムス、オールズモビルなど総出演でとても素敵です。
カーチェイスもあります。
第2に二人の関係です。ボニーはクライドが大好きなのですがクライドは不能者です。
この微妙な関係が映画に緊張感を与えます。
俺たちに2
第3はエンディングです。アメリカン・ニューシネマはアンチヒーロー、アンチハッピーエンドです。
おそらくこれだけのラストシーンは今までに無かったと思います。
音が止まり警察の一斉射撃で87発の銃弾を浴びて絶命するボニーとクライド、すべてがこの最後のシーンに集約されます。
まるでバレエを見ている様な通称「死のバレエ」、これ以降の映画に多大な影響を与えました。
第4に音楽です。チャールズ・ストラウスの曲は1930年代にぴったりです。
この音楽があるからエンディングが素晴らしいものになったのです。
後でわかった事ですがチャールズ・ストラウスは映画「バイ・バイ・バーディ」の音楽を担当してあの名曲「ワン・ボーイ」を作曲したのです。
そして私が小学生の頃見たヘレン・ケラーの「奇跡の人」を撮った監督がこの映画を創ったのです。
アメリカ映画の反撃が始まります。

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音楽の話 その21(McDONALD & GILES)

ガンジーファ - 048
Ian McDonaldとMichael Gilesがクリムゾンを脱退して弟のPeter GilesとつくったバンドがMcDonald & Gilesです。
どうもIan McDonaldは挑戦的な音楽ではなくもっと優しい音楽を作りたかったみたいです。
それは音にも現れ、メロトロンを使用していません。
アルバムに針を落とすととてもジャージーな「組曲ハ長調」から始まります。
2曲目の「アイビスの飛行」は「Cadance And Cascade」の原曲と言われ、とても美しい曲です。
McDonald2
「Is She Waiting?」はとてもブリティシュな美しいバラードです。
ブラスが入ってMichael Gilesのドラム全開の「Tomorrow’s People-The Children Of Today」で終わります。
A面も良いのですが、B面すべてを使った「Birdman」は圧巻です。
ジャージーさと幻想性が一体となって聞き手を包み込みます。
McDonald3
ちょうどこの頃映画「BIRD・SHT」(原題:Brewster McCloud)を見た後でした。
ロバート・アルトマンのこの映画で主人公は空を飛ぶ夢を叶えるべく、とある倉庫でひたすら飛行具の制作にいそしむのです。
そしてついに人工翼を完成させます。
光の差し込むスタジアムの美しいドームの中を、羽ばたいてゆくシーンは感動物です。
McDonald.jpg
もちろんロバート・アルトマンが監督ですからタイトルでわかるように夢の様な美しい話ではなくナンセンスとアイロニーがつまった不条理の話です。
しかし「Birdman」と「バードシット」はみごとにシンクロするのです。
ぜひ見て聞いてください。
初期クリムゾンにおいてRobert Frippと同じように重要な役割をIan McDonaldは担っていたのがわかります。
Michael Gilesのドラム、Peter Gilesのベース、Greg Lakeのボーカル、Ian McDonaldのキーボード・サックスでRobert Frippはやりたかったのでしょう。
ジャケットからもわかる通りとても暖かい素晴らしいアルバムです。
ゲストとして敬愛するSteve Windwoodがキーボードで参加しています。
全員ただ者ではありません。
セカンドアルバムが聞きたかった!

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寺院の彫刻 その27(クリシュナ−4)

PANATA124.jpg
東南アジアにおけるゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナの彫刻を見てみましょう。
1ゴーヴァルダナ山
プノンペンの国立博物館に素晴らしい像があります。
ギリシャローマの影響を感じる像です。
1クリシュナ(P博物館)
  プノンペン国立博物館 6〜7世紀            
  TA KEOのVAT KORで見つかったこの像は
  補強のために石柱を彫った高浮彫り
  同時代の例外的な作品















アメリカのクリーブランド博物館にもあります。
こちらは初期クメール彫刻の特徴を持っています。
2クリシュナ7世紀(CLEVDRLAND MUSE)
  クリーブランド博物館 7世紀
  プノン・ダから発見されたラーマ像に
  良く似ている




















この2つの像で当時のクメール石工の技量がわかります。
アンコールのプリヤ・カーン寺院の破風に見つかります。
破風の形を上手く利用して3段に彫られています。
1KHAN172
  PREAH KHAN寺院 12世紀
  破風を三段にして一番上にクリシュナ
  2段目にひざまずくウシ
  3段目に立っているウシを配置






もう一つ破風に彫られています。
こちらは動物が沢山集まっています。
2KHAN180
  PREAH KHAN寺院 12世紀
  破風は3段ですがクリシュナとバララーマ
  を2段使って大きく彫り、下の2段は、
  ひざまずくウシを彫刻
  






楣にも見つかります。
3KHAN167
  PREAH KHAN寺院 12世紀
  カーラの上にクリシュナ
  右にバララーマ
  左右にリシ







プリヤ・カーン寺院はとても大きな寺院で敷地は56haで寺院としては最大規模を誇ります。
仏教寺院としてジャヤヴァルマン7世が建立しましたが、王はヒンドゥー教も受け入れ、ヴィシュヌ、シヴァ両神も祀られた複合的な宗教施設であった様です。
なんと僧侶、奉公人、舞姫を含め9万7840人が住んでいたと言われています。
同じくアンコールのバンティアイ・サムレ寺院の破風にも彫られています。
4SAMURE113
  BANTEAY SAMRE寺院 12世紀
  クリシュナとバララーマとウシ
  ゴーヴァルダナ山の彫刻が良い
  







この寺院も彫刻で有名です。
アンコールワットを建立したスーリヤヴァルマン2世が建てました。
王はヴィシュヌ神を信仰していたため、
ヴィシュヌの彫刻が沢山あります。
王宮前のプリヤ・ピトゥ寺院では彫りかけの楣が見られます。
6PITHU039
  PREAH PITHU寺院群 13世紀
  カーラの上にクリシュナ
  作業過程が見られておもしろい







ロリュオスのバコン寺院のピラスターに彫刻されています。
この寺院は9世紀にインドラヴァルマン1世が建立しましたが、その後12世紀に改修されています。
この彫刻もそのときのものです。
5BAKON128
  BAKON寺院 9世紀
  ピラスターに彫刻
  ピラスターにはクリシュナの彫刻が
  いろいろ彫られている。
  クリシュナと足下に動物












タケオ州のプノム・チソール寺院の楣にとてもユニークなゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナの彫刻があります。まるで首が曲がったおじさんみたいです。7CHISSOR027
  PHNOM CHISSOR寺院 11世紀
  ここの彫刻は個性的
  
  







タイのクメール寺院PRASAT BAN PHLUANGにとても美男子のクリシュナがいます。
スマして右腕をあげています。
8PRASAT BAN PHLUANG
  BAN PHLUANG寺院 11〜12世紀
  独得の表情のクリシュナ















この寺院は動物の彫刻が素晴らしく、種類も豊富です。
PRASAT PHNOM RUNGには沢山の彫刻があります。
破風にゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナの彫刻があるのですがとても見にくい場所です。
9RUNG112
  PRASAT PHNOM RUNG寺院 12世紀 
  クリシュナの足下で怯えている人々の
  表情が良い
  ゴーヴァルダナ山の動物も良い






本殿は12世紀の建立ですが境内に10世紀のものと思われる建造物があります。
その破風に薄肉彫りで彫られています。
とても小さくカーラの上に載っていますが周囲の文様と一体化しています。
RUNG122.jpg
  
  PRASAT PHNOM RUNG寺院 12世紀
  周囲の文様と一体化しているので解りづらい













すぐ近くのPRASAT MUANG TAMにも可愛らしクリシュナがいます。
12TAM066_1.jpg
  PRASAT MUANG TAM 11〜12世紀
  この寺院の彫刻も独得で面白い
  







この寺院は4つの鍵型の池で囲われた面白い平面を持つ寺院です。
カンボジアでもそうですがタイでもパプーオン時代の彫刻はとても可愛いのが特徴です。
タイとカンボジアの国境にあるPREAH VIHEAR(Khao Phra Wihan)の破風にありますが、撮影時霧がひどく、又彫刻自体もカビがひどいのでよい写真が撮れませんでした。
13VIHEAR081.jpg
  PREAH VIHEAR寺院 9〜12世紀
  白カビで覆われ、良く解らないが
  彫刻はしっかりしている
  破風全体に彫らないのが特徴か






その他ベトナムのチャンパ博物館で見つかりました。
ゴーヴァルダナ山にも沢山の動物がいます。
とても珍しい意匠だと思います。
クリシュナはチャンパ的です。
14チャンパ
  チャム彫刻博物館
  とても変わった意匠
  クリシュナが踏ん張っている
  動物の描写が良い







「ゴーヴァルダナ山を持ち上げるクリシュナ」の彫刻は東南アジアでも好まれたモチーフです。

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食べ物の話 その12(マンゴー)

53アノマン
私はマンゴーが大好きです。私のフィールドの東南アジアやインドではマンゴーレインとよばれる雨が雨期の前に数日間降り、その雨でマンゴーが熟し、美味しいマンゴーが食べられます。
マンゴーの原産地はインド周辺でインドでは4000年以上前から栽培が始まっています。
インドでは聖樹、万物を支配する神「プラジャーパティ」の化身とされています。
また大きな樹木から沢山の実がなるため、多産、豊穣の象徴として同じ象徴の女性と組み合わせて彫刻の題材になっています。
有名なのはサンチーのストゥーパの門(紀元前2世紀)に素晴らしい彫刻があります。
サンチ−1塔081
またグプタ時代の彫刻が博物館に展示されています。
ヤクシー(シャーラバンジカー)
インドはとても暑く日光が強いので街道には葉が茂る大きな木が植えられています。
また昔は街道の所々に旅人のために水瓶が置かれていました。
マンゴーの木も並木として植えられており、その実は旅人の空腹を満たしたでしょう。
今でも並木は所々残っています。
若い青いマンゴーは野菜として、パパイヤと共にサラダや炒めもの、漬け物等に使われます。
マンゴー1
日本でマンゴーと言えばフルーツで、いわゆるアップルマンゴーがビニールハウスの中で一つ一つ丁寧に間引きしながら作られます。
したがってとても高価です。
とても美味しいのですがいつも食べるわけにはいきません。
東南アジアやインドではとてもリーズナブルでおいしいマンゴーが食べられます。
インドのムンバイやマイソール等では特においしいマンゴーが食べられます。
マンゴー2
私のマンゴー初体験はフィリピンのプライベートアイランドです。
マニラからセスナで着くとレセプションで黄色く可愛いペリカンマンゴーを出してくれました。
その美味しいこと。
今でも忘れられません。
台湾のマンゴーも種類が豊富で安くて美味しいです。
個人的にはメキシコや日本の赤いアップルマンゴーは甘さが強すぎてあまり食べません(高すぎる)。
フィリピン産の可愛いペリカンマンゴーが一番好きです。
マンゴー3
ただし食べる時期が大事です。
早すぎても酸っぱいだけて美味しくありません。
熟れ過ぎても繊維だけが残り最悪です。
ベストの時期にあったときは顔がほころびます。
ファミレスの「デニーズ」で輸入しているフィリピン産のマンゴーは食べ時の物を提供しているので安心しておいしく食べられます。
小さな願い マンゴーをもっと安くして!

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