寺院の彫刻 その11(9曜星)

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今回はドアーフレイムの上部の彫刻を見てみます。
一般的には祠堂の中に祀られている神に関係しますが、上部に9つの神、又は7つの女神が彫刻されている場合があります。
9つの神は9曜星ナヴァグラハ(navagraha)といい9つの惑星という意味です。
星は繁栄、収穫、健康などに大きな影響を与えるため神格化されました。
9つの神は、太陽スーリヤ(SURYA)、月チャンドラ/ソーマ(CHANDRA/SOMA)、火星マンガラ(MANGALA)、水星ブダ(BUDHA)、木星ブリハスパティ(BRIHASPATI)、金星シュクラ(SHUKRA)、土星シャニ/シャナイシュチラ(SHANI/SHANAISHCHARA)、月の昇交点ラーフ(RAHU)、月の降交点ケートゥ(KETU)です。
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  太陽スーリヤ(SURYA)
  両手に蓮の花を持つ
  7頭立ての馬車に乗る









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  月チャンドラ(CHANDRA)
  10頭の白馬の馬車に乗る










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  火星マンガラ(MANGALA)
  カルティケーヤと同一視される










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  水星ブダ(BUDHA)
  「賢明な者」の意











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  木星ブリハスパティ(BRIHASPATI)
  神々の世界の祭官
  8頭立ての馬車にのる










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  金星シュクラ(SHUKRA)
  












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  土星シャニ(SHANI)
  不吉な鳥に乗る











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  月の昇交点ラーフ(RAHU)
  天空の悪魔
  8頭の黒い馬の馬車に乗る









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  月の降交点ケートゥ(KETU)
  下半身がヘビ










月の交点ラーフとケートゥは日食、月食に関係します。
インド神話の中で不老不死の霊薬「アムリタ」を盗んで飲んだアスラがヴィシュヌ神によって首を切り落とされ「アムリタ」を飲んだ首がラーフという星になり、胴体がケートゥという星になりました。
ラーフは太陽と月を飲み込みますが胴体が無いのですぐに太陽と月は現れてしまい、これが日食と月食です。
シャニ、ラーフ、ケートゥは凶兆の星とされ南インドの寺院ではよく祀られています。
ナヴァグラハは入り口の上部に立像や坐像で彫刻されています。
ラジャスタン州オシアンのHARIHARA寺院1です。
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  OSIAN HARIHARA TEMPLE 1 8世紀
  ドアーフレイムの最上部に9神
  右から2番目に顔の大きいラーフがいる。













カジュラホのLAKSHIMANA寺院の小祠堂のドアーフレイムです。
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  KHAJURAHO LAKSHMANA寺院 10世紀
  ドアーフレイム上部に中央ヴィシュヌ神、
  右にシヴァ神、左にブラフマー神が彫刻された
  プレートがあり、その間にナヴァグラハが
  彫刻されている。
  右端にラーフとケートゥ。










中央インドJHANSIにあるJARAI-KA-MATH TEMPLEです。
Barua Sagar -032
  BARUA SAGAR
  JARAI-KA-MATH TEMPLE 860年
  ドアーフレ−ム上部の左側です。
  ナヴァグラハと左端にはブラフマー神が
  彫刻されています。
  ラーフとケートゥが良い。
  右側には7母神が彫刻されています。



東インドBHUBANESWARの寺院です。TALESHWAR TENPLEのナヴァグラハは
私の一番のお気に入りです。
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  TALESHWAR TENPLE 8世紀
  意匠がすばらしい。








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  BRAHMESHWAR 寺院 1058年
  とても良い彫刻で特にラーフが面白い。






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  LAXMINARAYAN TEMPLE
  CHAURASIのVARAHI寺院へ行く
  途中で見つけた。







多くの寺院では沢山の彫刻の一部になっていますが、人数とその中に頭だけのラーフがいますので、見分けがつきます。
東インドの寺院では独立して彫刻されていますのですぐに解ります。
中央インドのサガール大学の博物館にもありました。
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  SAGAR UNIV.









同じ様な彫刻がアメリカの美術館にもあります。
10世紀san diego museum
  SAN DIEGO MUSEUM 10世紀









東南アジアにも伝わりました。カンボジアでは楣に彫刻されました。なんと上野の東京国立博物館東洋館に展示されていました。NEAK TA KONG SROKから出土したもので11〜12世紀の制作です。
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  左からスーリヤ、チャンドラ、マンガラ
  ブダ、ブリハスバティ、シュクラ、シャニ
  ラーフ、ケートゥ







日本では土曜(聖観音)、水曜(弥勒)、木曜(薬師)、火曜(虚空蔵)、金曜(阿弥陀)、月曜(勢至)、日曜(千手観音)、計都ケートゥ(釈迦)、羅睺ラーフ(不動明王)の9つの星を「九曜曼荼羅」として信仰されました。
平安時代には交通安全に霊験があるとして車文に多く使用されたようです。
また仏教の暦法からおこり,陰陽家が人の生年に配当して,運命の吉凶を判ずるようになりました。

インドのトランプGANJIFAの9曜星です。

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音楽の話 その3(BEATLES)

ガンジーファ - 070
再び時代は1964年に戻ります。
当時の音楽情報はラジオのヒットパレードとかベストテンです。
当時のDJは前田武彦、福田一郎、湯川れい子、高崎一郎などでキャシュボックスやビルボードのトップの曲とか赤丸急上昇の曲を紹介してくれました。
毎日ラジオでこれらの番組やFENを聞いていた私はついにその日を迎えるのです。
1964年、その日はきました。
ラジオ番組でイギリスのボーカルグループが地元はもとより、アメリカで大変な人気になっている。
そのグループは4人組で何と自分達で作詞作曲をし、自分達で演奏をし、自分達で歌うそうです。
当時、一般的に作詞作曲は専門家、演奏はバックバンド、に任せて歌手は歌うだけです。
さらにヘアースタイルが奇妙な長髪でまるでおかっぱです。
ラジオから流れて来た音楽は衝撃的でした。
今まで聞いていた映画音楽とも違うし、ティンパンアレー系のヒット曲とも違う、全く新しい音でした。
おそらく世界中の人達が同じ思いをしたのです。
すぐにレコード店へ行き、「抱きしめたい」を買いました。
抱きしめたい
もちろん朝から晩まで「抱きしめたい」です。B面の「こいつ」(なんと素晴らしいネーミングだろう)を聞いてみてさらに驚きました。
A面と全く違うスローナンバーでメロディアスな曲です。
ハーモニーも完璧です。
映画のサントラでもおかしくありません。
エレキバンドでベンチャーズを練習していた私はビートルズをバンドでやろうとは全く思いませんでした。
バンドでやるのはベンチャーズ、一人で聞くのはビートルズでした。
そしてすぐに「プリーズ・プリーズ・ミー」の発売です。
このB面の「アスク・ミー・ホワイ」また最高です。
間髪置かずに「フロム・ミー・トゥ・ユー」、なんとB面は「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」です。
そして衝撃的なジャケットのLP「ミート・ザ・ビートルズ」です。
ビートルズ
一日が24時間では足りません。不思議なことに写真と名前と声がまだ一致しません。誰がどのパートを歌っているのかもわかりません。ジョンとポールなのか、ジョンの2重録音なのか、ジョンとジョージなのか情報がないのです。
ある日そんな悩みは解決します。
ビートルズが松竹セントラルにくるのです。
「ヤア・ヤア・ヤア」と言いながら。

Ωベストアルバム「Meet the Beatles」

8-2ウィジョヨクスモの花

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映画の話 その6(ユニバーサル ホラー)

30トリジョト
怪奇映画の話をしなければなりません。
私の言う怪奇映画とはユニバーサル映画が製作したホラー映画で、一般にユニバーサルホラーと言われるものです。
発端は1964年にテレビ朝日から放映された「ショックShock!」というテレビ番組です。
この番組は1930〜1940年代にユニバーサル映画が制作したホラー映画の数々をTV用に再編集した60分番組でアメリカでは1957年に放映されました。
「フランケンシュタイン」「ドラキュラ」「狼男」「ミイラ男」などわくわくする内容です。
ちょうど同じ時期に秋田書店が経営する輸入プラモデルの店が後楽園の近くにあり、そこでオーロラ(AURORA)社のユニバーサルモンスターのプラモデルを販売していたのです。
もちろん即買いです。
プラモデルを組み立て、塗装して「ショックShock!」を見るというモンスター三昧です。
ベスト3は「フランケンシュタイン」「ドラキュラ」「狼男」です。
続いて「ミイラ男」「アマゾンの半魚人」です。
さらに「オペラ座の怪人」「ノートルダムのせむし男」「ジキル博士とハイド氏」「透明人間」などがあります。
「フランケンシュタイン Frankenstein」は1931年製作でボリス・カーロフ主演です。
少女と出会う湖のシーンは余りにも有名ですね。
スペインのビクトル・エリセ監督の佳作「ミツバチのささやき」で重要な役割を演じ、主人公のアナが魅せられてゆく様子が描かれています。
アンディ・ウォーホールの「悪魔のはらわた」はおいておいて、メル・ブルックスのオマージュである「ヤングフランケンシュタイン」は大好きです。
フランケンシュタインの映画で一番注目すべきは、博士の助手のフリッツです。
フランケンシュタイン
  フランケンシュタインの映画は
  「フランケンシュタインの花嫁」ボリス・カーロフ
  「フランケンシュタインの復活」ボリス・カーロフ
  「フランケンシュタインの幽霊」ロン・チェイニー・ジュニア
  「フランケンシュタインと狼男」ベラ・ルゴシ
  「フランケンシュタインの館」 グレン・ストレンジ
  「凸凹フランケンシュタインの巻」グレン・ストレンジ
  やはりフランケンシュタインはボリス・カーロフです。





ドラキュラは「魔人ドラキュラ Dracula」と言い1931年製作でベラ・ルゴシ主演です。この映画はゴシックロマンです。オープニングでながれるチャイコフスキーの白鳥の湖の序章が素晴らしい。
ドラキュラ
  お城のセットといいベラ・ルゴシの立ち振る舞い
  と言い完璧です。
  コウモリが可愛い。
  「女ドラキュラ」グロリア・ホールデン
  「夜の悪魔」ロン・チェイニー・ジュニア
  「ドラキュラのせむし女」ジョン・キャラダイン







「狼男 The Wolf Man」は1941年製作でロン・チェイニー・ジュニア主演です。
変身もののハシリでローレンスが狼男に変身するシーンは感動ものです。
狼男
  ジプシー達が雰囲気を盛り上げる。
  特に占い師のベラが良い。
  「フランケンシュタインと狼男」ロン・チェイニー・ジュニア
  「倫敦の人狼」ヘンリー・ハル









ミイラ男は「ミイラ再生 The Mummy」と言い1932年製作でボリス・カーロフ主演です。残念なことにミイラはほとんど出てきませんがボリス・カーロフ演じる高僧イムホテップが不気味です。
ミイラ男
  ミイラが主役になり人々を次々に襲うのは
  「ミイラの復活」トム・タイラー からです。
  「ミイラの墓場」ロン・チェイニー・ジュニア
  「執念のミイラ」ロン・チェイニー・ジュニア









半魚人は「大アマゾンの半魚人 Creature from the Black Lagoon」と言い1954年に製作された映画です。私が大好きなモンスターでとてもかっこいいのです。
半魚人
  半魚人のギルマンが人間の女性に恋をする
  とても悲しい結末。
  「半魚人の逆襲(Revenge of the Creature)」
  「The Creature Walks Among Us」
  などの続編がある。








とても面白いエピソードがあります。
ビリー・ワイルダー監督の「七年目の浮気」(1955年)でマリリン・モンローのスカートが地下鉄の風でめくれ上がる有名なシーンがありますが、これはトム・イーウェル演ずる主人公とモンローが「大アマゾンの半魚人」を観た後の映画館前で起こるという設定だそうです。
やるねビリー・ワイルダー!

ユニバーサルモンスターは不滅です。


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音楽の話 その2(GUITAR DUET)

ガンジーファ - 071
ギターデュエットを組んだ友人とは家が近くなので公園で練習しました。
私はギターコードを知りませんでした。
友人にギターコードを習い、コードブックを買って練習しました。
はじめての演奏はクラッシックギター2本で、ビレッジストンパーズの「ワシントン広場の夜は更けて」です。
ビレッジストンパーズ
私はリズムギターで友人はリードです。
ピッタリあった時には興奮しました。
時はエレキブームの始まりです。
ベンチャーズのテケテケです。
毎日クラッシックギター2本でベンチャーズの曲を練習していました。
しかし限界です。
頭の中はエレキでいっぱいです。
友人が兄貴の中古のエレキギターをゲットしてきました。
私も親に泣きつき必死に頼みました。
当時エレキギターを持っていれば不良です。
ついに私も不良になれました。
お茶の水の楽器屋でローズメタリックのグヤトーンを買ってもらいました。
もう嬉しくて、ギターと一緒に寝ました。
しかしアンプまではお願い出来ません。
アンプがなければ音が出ません。
しかし手はあるのです。家庭にあるステレオに繋ぐのです。
改良して2台繋げば二人で練習が出来ます。
毎日お互いの家に行っては練習しました。
ベンチャーズ
そのうちドラムを持っている同級生と他のバンドでベースを弾いている同級生をメンバーにしてベンチャーズは完成です。ドラムの家が工場なのでそこが練習場です。
20曲位できる様になりました。
ドラムの兄は高校生で喫茶店を借り切り、ダンスパーティを開きます。
そこで演奏し、さらにお金までもらうのです。もうたまりません。
毎日練習に明け暮れ、楽しく過ごしていましたが高校の入試もあります。
丁度エレキブームは終わり、時代はフォークブームになってきました。
ベンチャーズでテケテケやっているのはださい奴らです。
さっさとエレキを元のクラッシックギターに持ち替え、PPM、ジョーン・バエズ、ボブ・ディラン、ブラザースフォー、キングストントリオのカレッジフォークです。
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クラッシックギターを引っさげていよいよ高校生活です。
最後の思い出として卒業式の謝恩会で最後のテケテケを演奏しました。
さらに歌のうまい女の子のバックでPPMまでやってしまいました。
卒業と同時にバンドは解散です。

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音楽の話 その1(OLDIES)

ガンジーファ - 072
物心ついた時に聴いた音楽は映画音楽でした。
映画の話でも書きましたが当時はイタリア映画がとても流行っていました。
カルロ・ルスティケリの「刑事」「ブーペの恋人」、ニーノ・ロータの「道」「太陽がいっぱい」「日曜はダメよ」トニー・ザイラーが歌う「白銀は招くよ」などが大好きでした。
刑事
そしてイタリアのサンレモ音楽祭の受賞曲「ボラーレ」「アルディラ」、カテリーナ・ヴァレンテの「情熱の花」などもよく聞きました。
アメリカとイギリス音楽がありませんね。
そこでジュリー・ロンドンJULIE LONDONの登場です。
もちろん「CRY ME A RIVER」です。ませてますね。
ジュリーロンドン
このころはテレビでザ・ヒットパレードが始まり、漣健児による日本語のカバー全盛です。
ある日ゲルマニウムラジオを買ってもらい、夜いじっているとかすかに音楽が聞こえてきました。
なんとザ・ヒットパレードで聞いた曲です。しかも英語です。
実はFENが入ったのです。
ラジオはゲルマニウムからソニーのトランジスタラジオに変わりました。
音が良くなり、ここからアメリカのポップスにのめり込み、女王コニー・フランシス「ボーイ・ハント」「渚のデイト」、『ジョニー・ソマーズ「ワン・ボーイ」本当は映画「バイ・バイ・バーディ」の挿入歌で、アン・マーグレットがボビー・ライデル、ジャネット・リーと歌っている−こちらのほうが良い』、パーシー・フェイスがカバーした「避暑地の出来事」、マーシー・ブレーン「ボビーに首ったけ」、シェリー・フェブレー「ジョニー・エンジェル」、ヘレン・シャピロ「悲しき片思い」、ザ・フォー・シーズンズ「シェリー」、ヴェルヴェッツ「愛しのラナ」と「夢のお月様」、イタリアではミーナ「砂に消えた涙」、ジャンニ・モランディ「ゴー・カート・ツイスト」、イギリスではクリフ・リチャードもちろんバックはシャドウズ「サマー・ホリデイ」、ダスティ・スプリングフィールドもいいですね。
砂に消えた涙
そのころ家庭教師の先生からギターを習いました。
もちろんクラシックギターで定番「禁じられた遊び」です。
何とか最後まで弾ける様になった中学一年のとき、バスケットクラブで一緒になった同級生とギターデュエットを組むことになります。
もちろんクラブを辞めて。

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映画の話 その5(東宝怪獣)

29ウィビソノ
子供の頃に見た映画で怪獣ものは外せません。
父親と浅草の映画館で見たのは覚えているのですが、その映画が「ゴジラ」なのか「ゴジラの逆襲」なのか覚えていません。
とても混んでいて立ち見で通路から見た記憶があります。
なぜ父親と一緒に怪獣映画を見たかと言いますと、父はキングコングの大ファンでした。日本の特撮がどの程度なのか確かめたかったのではないかと思います。
私が好きだったのは「空の大怪獣ラドン」でした。
ラドン

一番興奮したのは炭坑の坑道内で出水事故がおきて、調べに行った炭坑夫が水中に引こまれて次々に惨殺されて行くのです。
この炭坑の水の中で何かが起こっているのです。もうぞくぞくします。
犯人は体長2メートルを超える巨大な古代トンボの幼虫・メガヌロンでした。つまりヤゴです。
これがとても怖いのです。坑道から出て村人を襲います。
東宝の怪獣ベスト3に入ってもおかしくありません。
主人公のラドンはなかなかでてきません。やっと地底で卵からかえり、大空を飛ぶ瞬間は感動ものです。
恐竜図鑑の中でもプテラノドンは別格でした。巨大トンボのメガネウラもお気に入りでした。
話は変わりますが、後年私が大好きだったアメリカのロックバンド「フロックFLOCK」の2枚目のLPジャケットはなんとプテラノドンです。
FLOCK.jpeg

そして「モスラ」です。
モスラ

まずモスラの故郷である南の島インファントのジャングルがよい。
吸血植物や謎の石碑、双子の妖精(ザ・ピーナッツ)などの設定が素晴らしい。
島から東京へ向かうモスラの幼虫がとても可愛くこれも怪獣ベスト3です。
この幼虫がなんと東京タワーに繭を作りさなぎになるのです。
一番の見所は東京で行われた双子の妖精(ザ・ピーナッツ)による「妖精ショー」です。♪モスラやモスラ〜♪
この後の怪獣映画には興味はなくなりました。
怪獣映画かどうかはわかりませんが「大魔神」だけは特別です。
大魔神2

丹波の国の領主花房家の悪家老によって領民の厚い信仰の的である巨大な武神像が破壊される。
武神像の額にタガネが打ち込まれるとそこから鮮血が滴り落ち、埴輪の様な温和な顔から恐ろしい形相の魔神に変わる所がたまりません。
これは傑作です。グスタフ・マイリンクの「ゴーレム」も真っ青です。
私の興味は怪獣からユニバーサルの怪奇映画に遷ります。

マタンゴ
「マタンゴ」もよろしくね。


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寺院の彫刻 その10(蔓草をよじ登る小男)

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寺院入り口のドアーフレイムには、ガンガー、ヤムナー、ドヴァラパーラ以外にも色々興味深い彫刻があります。
オリッサ地方を旅行したとき、とても不思議な彫刻をドアーフレイムの中に見つけました。
蔓草を登っていく小男の彫刻です。
この「蔓草をよじ登る小男」は特に東インドのオリッサ地方と中央インドの古い寺院に見られるようです。
オリッサ地方のブヴァネーシュヴァルの一番古い寺院の一つ、7世紀のLAKSHMANESHWAR寺院のドアーフレイムでは内側から2番目の装飾帯に「蔓草をよじ登る小男」が彫られています。
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  LAKSHMANESHWAR寺院 7世紀
  内側から2番目の装飾帯
  BHARATESHWARSATRUGHNESHWAR
  同時期に建立されて彫刻もよく似ている。













最下部はヤクシャの様な人物が蔓草の茎を両手で支え、その蔓に猿の様な人物が大勢で登っています。
同じオリッサの仏教遺跡ラトナギリ(RATNAGIRI)の入り口の門(TORANA)です。
ドアーフレイムの所だけ緑色の特別な石材である緑泥岩で作られています。 
残念ながら上部は欠損していますがその他はよく解ります。下部にはヤクシャはおらず、いきなり茎から始まっています。
沢山の人物が茎を登っていきます。
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  RATNAGIRI MONASTERY 8世紀
  RATNAGIRI、UDAYAGIRI、LALITAGIRIの3つの
  仏教遺跡は8世紀を中心に栄えた密教の遺跡。
  玄奘三蔵も訪れた。
  内側から3番目の装飾帯













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  RATNAGIRI MONASTERY 8世紀
  小男が我も我もと登って行く。















門をくぐり境内に入ると主堂のドアーフレイムにも見つかります。修復されて解りにくいのですが入り口の門(TORANA)とまったく同じ意匠です。
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  RATNAGIRI MONASTERY 8世紀
  内側から2番目の装飾帯









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  RATNAGIRI MONASTERY 8世紀
  入口の門(TORANA)と非常に良く似ている。
















さらに境内の中央にある建造物の柱にも見つかります。
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  RATNAGIRI MONASTERY 8世紀
  境内にある不思議な建造物の柱
  彫刻が小さく細かい。
  














RATNAGIRIの近くに同じ8世紀のウダヤギリ(UDAYAGIRI)の仏教遺跡があります。
ここの主堂のドアーフレイムは比較的良く保存されているので、最上部の彫刻も残っています。
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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  まだRATNAGIRIの様に修復されていない。
  ドアーフレイムだけはよく残っている。
  内側から2番目の装飾帯。








最下部はラトナギリと同じようにいきなり茎から始まっています。
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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  茎から始まっている。















そしてガナが登っていきます。蔓にロープを引っ掛けブランコにしているガナもいます。
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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  みんな楽しそう。
















はたして最上部はどうなっているのでしょう。
蔓から実がなりそれをガナが食べていました。その横にはガンダルヴァ(天人)とアプサラ(天女)がいます。
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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  最上部の茎からはマンゴーの様な実が
  なっている。

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ウダヤギリの門(TOLANA)がパトナ博物館に保存されています。
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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  保存状態が極めて良い
  内側から2番目の装飾帯
  










こちらも保存状態がよく最上部ではやはりガナが実を食べていました。
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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  装飾帯の幅が狭くなり、茎も細くなったため
  小男が密集している。













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  UDAYAGIRI MONASTERY 8世紀
  同じ様に最上部では小男が実を取っている。















こちらの方が装飾帯が狭いので動きが単純になってしまいます。
中央インドディオガルの DASHAVATARA寺院のドアーフレイムを見てみます。
DASHA019
   DASHAVATARA寺院 6世紀
  1番内側の装飾帯
















毎回出てきますが私はインドで一番美しいドアーフレイムだと思います。上部にガンガー、ヤムナー、下部にドヴァラパーラ達、解りにくいかもしれませんが一番内側のフレイムが「蔓草をよじ登る小男」です。
彫刻はドヴァラパーラの頭の上から始まっています。
人物はどうもヤクシャかクベーラのようです。手に蔓草の茎を持っています。
DASHA034.jpg
   DASHAVATARA寺院 6世紀
  クベーラが茎を持っている。
  オリッサの彫刻に比べて蔓草の
  茎が細い。













右側の蔓草はどんどん伸びて最上部まで伸びさらに左側まで伸びていきます。左側の蔓草も同じです。ただ上部で一緒になっているのか中央に「ナーガの上に座すヴィシュヌ」の彫刻があるために解りません。
DASHA029.jpg
   DASHAVATARA寺院 6世紀
  小男の数が少ない代わりに蔓草
  が茂っている。
  














この蔓草を小男が登っています。小男はガナ(矮人)と思われます。
小男の数はオリッサに比べると、とても少なくゆったりとしています。 
ガナはヒンドゥー教、仏教、問わず寺院のいたるところユーモラスに彫刻されています。
中央インドRAJIMのRAJIVALOCHANA寺院は西が正面ですが、西楼門のドアーフレイムに「蔓草をよじ登る小男」が彫刻されています。
Rajimジェルパイ2
  RAJIVALOCHANA TEMPLE 8世紀
  ガナは女性かもしれない
  













Rajimジェルパイ
  RAJIVALOCHANA TEMPLE 8世紀
  ガナは女性かもしれない














ドアーフレイムではありませんがとても良く似た意匠をカルナータカ州パッタダカルのMALLIKARJUNA寺院で見つけました。
MALLIKARU034.jpg
  PATTADAKAL MALLIKARUJUNA寺院 8世紀
  蔓草を登るというより、蔓の中で
  リラックスしている
















「蔓草をよじ登る小男」の彫刻はパッタダカル近郊のアイホーレの寺院などでも見かけます。
時代が経つと装飾帯も細くなりデザインもパターン化され、初期のダイナミックかつ繊細な意匠は失われてきます。
この「蔓草をよじ登る小男」の装飾帯は「ジェルバイgelbai」と呼ばれますが意味はよくわかりません。
おそらく原型はヤクシャやクベーラが蔓草の茎を持ち蔓草はガンダルヴァやアプサラがいる天まで伸びています。
そして天で実をつけます。その実はとても美味しく、あるいは不老不死をもたらす実なのかもしれません。
その実を食べるために一生懸命人々やガナが登っていきます。
宗教的な意味合いが無いので仏教寺院、ヒンドゥー教寺院で用いられたのかもしれません。


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食べ物の話 その4(ジンギスカン2)

28サルポクノコ
ある日知り合いが何かの拍子にジンギスカンの話をしました。
彼は長野の坂井村の出身で、松本長野を結ぶ国道19号線の信州新町の周りにはジンギスカン屋が沢山あるのでジンギスカン街道と呼ばれていること、何処が一番美味しいか、犀川の周りは紅葉が素晴らしく、山清路と呼ばれている所が特に美しい、など得意げに話してくれました。
これは黙っているわけには行きません。ちょうど長野に道祖神を見に行く予定がありましたのですぐ出発です。
泊まったのは坂井村で、ここからジンギスカン街道までなかなか着けません。
教えてくれた地図が違っているのです。
もうお腹がすき過ぎてやっと「お食事処ひはら」のジンギスカンの旗が見えた時は砂漠でオアシスを見つけた時の様でした。
妻と二人で4人前を食べました。
ひはら
  「お食事処 ひはら」
  タレが美味しい。
  手打ち蕎麦もたべたかった。





だいたいの場所が解ったので翌日のお昼に「ジンギスカン荘」へ行き、また4人前食べました。
ジンギスカン荘
  「ジンギスカン荘」
  元祖だけあって畳に七輪で食べるサフォークは美味しい。






この話を友人にしたら、すぐに行こうということになり、「蛍狩りとジンギスカンの夕べ」と言うことにして、お肉好き5人でレンタカーに乗っていざ出発です。
夕方信州新町に着き「ろうかく荘」に入り、あっという間に7人前をたいらげました。
ろうかく荘
  「ろうかく荘」
  犀川のほとりに建ち絶景のテラスで食べるサフォークは最高。
  タレも肉も美味しく、いくらでも食べられる。





追加を頼もうとすると友人が違う店にいってみようというので近くの「ルート19新町ドライブイン」へ行き、とりあえず5人前をたいらげました。
ルート19
  「ルート19新町ドライブイン」
  ソースと唐辛子で食べるジンギスカンは
  不思議な味。





何とみんなはもう一軒行こうと盛り上がります。
ジンギスカンのハシゴは聞いたことがありません。
そこで「さぎり荘」へ行くことにしました。ここは肉の種類が沢山あり、ラムの生肉とラムチョップ、ラム寿司などをたらふく食べました。
さぎり荘
  「さぎり荘」
  サフォークを丸ごと味わうならここ。
  嬉しいことに宿泊設備と温泉がある。





サフォーク
サフォーク2
全員大満足でホテルに戻り蛍を見に行きました。
羊の臭いに引きつけられ、蛍が集まってきます(?)。
翌日もジンギスカンを食べに行く予定ですがお昼まで時間があるので、安曇野のわさび園でボートに乗って時間をつぶします。
お昼に長野市に近い「レストランむさしや」へ行き、迎え酒ならぬ迎え羊で全員満足して帰途につきました。
むさしや
  「レストランむさしや」
  長野市に近く、家族連れが多い。
  焼き肉もやっている。





恐ろしい友人達でした。
ジンギスカン街道の特徴はサフォークの肉が食べられることです。
サフォーク種とは黒毛和羊で顔が黒い羊です。北海道から持って来てここで育てています。
サフォークがあれば、値段は高めですが絶対お勧めです。
それとタレです。各店で工夫を凝らし、信州特産のリンゴをすり下ろしたタレは絶品です。
先日また道祖神や石仏を見るために長野へ行きました。
もちろん「さぎり荘」に泊まりサフォーク三昧をしてしまいました。

8-2ウィジョヨクスモの花


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映画の話 その4(顔の無い眼)

27クムボカルノ
私のトラウマになった映画は1960年公開のフランス映画「顔の無い眼」です。
ジョルジュ・フランジュ監督の映画で白黒フィルムです。
この映画がホラー映画の傑作だとか、ヌーベルヴァーグの監督達に絶賛されているとか、モーリス・ジャールの音楽が素晴らしいとか、オイゲン・シュフタンのカメラワークが美しいとかは後年知ったことであり、小学生にとってこんなに恐い映画はありませんでした。
物語は交通事故で顔の皮膚が滅茶苦茶になってしまった娘の顔に、医者である父が、誘拐して殺した若い女性の顔の皮膚を移植するという話ですが、子供心にも成功するわけが無く、さらにぐちゃぐちゃになっていくことは想像がつきます。
まず当時のポスターが恐くてたまりません。
顔のない目
知り合いの大人の人と上野の映画館で見たのです。
もう初めから恐くて覚えているのは主人公が着けているマスクが異様に白く、かつとても綺麗なのでよけいに恐く、その下の顔を想像してしまうこと、手術のシーンが恐くて見れなかったこと、犬の鳴き声がとてもすごかったことなどです。もちろんその日は恐くて眠れません。
ひたすら朝が来ることを祈っていました。
それから夜トイレに行けなくなりました。トイレに鏡があるともういけません。その状態は大人になっても続きます。
この映画のことがとても気になっていたのですが、それ以降特に話題に上ることもありませんでした。
ビデオソフトもあるはずが無く、2000年頃にDVDも発売されたようですが手に入りませんでした。
2015年に何気なくアマゾンで調べたらありましたのですぐに購入いたしました。
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しかしまだ封も切っていません。
まだ見られないのです。
これだけの恐怖を私に与えた映画をすぐに見ることは出来ません。
朝か、昼か、夜か、一人か二人か大勢か、ハイな状態か、落ち込んでいる時か、食前か、食後かなどの条件を考えてしまい、今だ机の中です。
この間なんと価格が3倍になっていました。
このまま見ないで売ってしまおうかな。

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映画の話 その3(西部劇)

26インドラジト
小学校の高学年になると父が映画に連れて行ってくれるようになりました。
ほとんど西部劇で場所は日比谷です。
ジョン・ウェイン、ヘンリー・フォンダ、バート・ランカスター、カーク・ダグラス、リチャード・ウィドマークなどウエスタンのスターたちの映画を沢山見ました。
当然腰に挿していた刀はガンベルトに変わり、浴衣からジーパンに変わりました。
マテル社のコルト45とウィンチェスターのライフルがお気に入りです。
早撃ちの練習をしたり、ポークビーンズの缶詰を食べたり忙しい毎日です。
記憶に残る西部劇は70mmで見た「アラモ」「OK牧場の決闘−ガッツ石松ではない」「コマンチェロ」「片目のジャック」「シェーン」「リオブラボー」「荒野の7人」などです。
話は変わりますがお祭りで「シェーン」の講談を聞いた時にとても感動した記憶があります。
アラモ


この頃からテレビで映画の宣伝をするようになりました。特にイタリア映画が多く、フェリーニの「道」、ピエトロ・ジェルミの「刑事」、など哀愁を帯びたテーマ曲と映像が印象に残っています。
時代は70mmスペクタクル大作になり、「ベン・ハー」「スパルタカス」など大迫力でした。
「スパルタカス」はスタンリー・キューブリックの監督作品です。
スパルタカス

ジュール・ベルヌの小説を映画化した「地底探検」には興奮しました。
地底探検

同じベルヌの「海底2万マイル」も大好きで毎日ノーチラス号の絵を描いていました。
この頃から「ウエストサイド物語」「太陽がいっぱい」などの現代劇に興味を覚えました。
「ウエストサイド物語」のかっこよさに大興奮して、刀もコルトも封印してしまいました。
テレビではアメリカのホームコメディ全盛で綺麗なママ、かっこいいパパ、大きな冷蔵庫、ステーションワゴンのアメリカの家庭に夢中です。
興味は時代劇から現代劇です。「シャレード」、とても恐かったヒチコックの「サイコ」「鳥」などが思い出されます。
次回は恐怖のトラウマになった映画の話をしなければなりません。
なにせ今でも続いているのですから。

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