音楽の話 その46(ロジャー・ニコルズ)

ガンジーファ - 007
今回はロジャー・ニコルズです。
70年代初め、カーペンターズを聞くようになると、この楽曲は誰が作った曲なのか興味が出てきます。
好きな曲のクレジットを見ると歌詞ポール・ウィリアムズ、曲ロジャー・ニコルズなのです。
「We've Only Just Begun」「 Rainy Days and Mondays」「 Let Me Be the One 」「I Won't Last a Day Without You」などです。
この2人は最強のエルトン・ジョン、バーニー・トーピンのコンビに勝るとも劣りません。
ポール・ウィリアムズは知っていますが、ロジャー・ニコルズは知りません。
色々調べるとポール・ウィリアムズと組む前は65年頃から活動を始めます。
なかなか恵まれず、68年にトニー・アッシャーを作詞家に迎えた「Roger Nichols & The Small Circle Of Friends」がやっと発売されます。
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このアルバムは全12曲中、オリジナルが6曲、カバーが6曲です。
1曲目はオリジナル「Don't Take Your Time」から始まります。
とても軽快なナンバーでセルジオ・メンデスのようなピアノで始まり、ハーブ・アルパートのようなトランペットが入り最高です。
2曲目はビートルズの「With A Little Help From My Friends」です。
ポールとは違うベースラインが特徴です。
3曲目はバートバカラックの「Don't Go Breaking My Heart」原曲はボサノバ調ですが上手にアレンジしています。
「ららら〜」がよいですね。
「I Can See Only You」もとても良い曲です。
イントロから泣かせます。
大好きです。
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5曲目はキャロルキングの「Snow Queen」です。
「Love So Fine」はロジャー全開です。
ノリノリでSwing Out Sisterに歌わせたらぴったりです。
名曲です。
7曲目「Kinda Wasted Without You」、8曲目「Just Beyond Your Smile」は普通の曲、9曲目「I'll Be Back」はビートルズの曲ですが、あまりアレンジが良いとは言えません。
それに比べるとラヴィン・スプーンフルの10曲目「Cocoanut Grove」と11曲目「Didn't Want To Have To Do It」は完璧のアレンジです。
始めからロジャー・ニコルズの曲みたいです。
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ビートルズフリークの私の意見としては「With A Little Help From My Friends」と「I'll Be Back」は要らなかったと思います。
初夏の爽やかな風みたいにウキウキ楽しくなるアルバムです。

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音楽の話 その45(デヴィッド・ボウイ)

ガンジーファ - 008
70年頃だったと思いますがスペース・オディティを聞き驚きました。
まだキューブリックの「2001年宇宙の旅」の余韻が残っていおり、アポロ計画が話題を集めていたときでした。
あまりにも美しく壮大な曲で感動しました。
そして初めて購入したアルバムは「The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Marsー屈折する星屑の上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群」でした。
ボウイ
何と素敵なタイトルでしょう。
5年後に迫る資源枯渇を原因とする人類滅亡の危機に、異星よりやってきたロックスター「ジギー・スターダスト」と彼のバンド「スパイダーズ・フロム・マーズ」の成功から没落までの物語をアルバムにしました。
妖艶さと狂気を兼ね備えた「ジギー」のキャラクターは正にボウイそのものです。
ステージでは宇宙人である奇抜な衣装それも山本寛斎デザインの衣装を歌舞伎で用いる引き抜きを使ったり、蜘蛛の糸を投げつけたりするパフォーマンスは圧巻です。
もともと舞踏家リンゼイ・ケンプにパントマイムを習ったりしていましたので身体の動きがとてもきれいです。
ボウイ4
私は1973年に新宿の厚生年金会館で見ました。
完全にジギーの世界=ボウイの世界に引き込まれました。
今までにないロックスターの出現に大興奮です。
さてアルバムA面に針お落とします。
「Five Years」はシンプルで乾いたロック、オープニングにふさわしい5年後です。
同じくドラムで始まる「Soul love」サッックスがとても印象的な佳作、「Moonage Daydream」はとても面白い曲、「Starman」は言わずと知れた名曲。
最後はRon daviesの「It Ain’t Easy」です。
この泥臭い曲は色々な人がカヴァーしていますがボウイはまるで彼のオリジナルのように歌います。
最高です。
ボウイ3
B面「Lady Stardust」はピアノが印象的で私はとても好きです。
「Star」はスターのジギーがだんだん落ちぶれて、スターにしがみついているのがわかります。
「Hang Onto Yourself」ノリのいいロックナンバー、ミック・ロンソンのギターにしびれます。
タイトルチューンの「Ziggy Stardust」は自分とバンドの歌、最後のZiggy played guitarの
ところは泣けます。
「Suffragette City」はスピーと感あふれるロックナンバーですが仲間ともいざこざがあり、薬と女に溺れるジギー、彼に残されたのは死しかありません。
そして最後の「Rock’n’Roll Suicide」アコースティクギターで淡々と歌うジギー、やがて魂の叫び、ストリングスで終わります。
ボウイ2
新しいヒーローの登場です。
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音楽の話 その44(スティビー・ワンダー)

ガンジーファ - 009
初めてスティビーの曲を聴いたのは66年頃の「Uptight」、か「A Place in the Sun」です。 
おそらくまだリトル・スティビー・ワンダーと言っていたと思います。
ハーモニカが上手な盲目の天才少年歌手のようなキャッチフレーズだったと思います。
「A Place in the Sun」が好きでシングル盤を買いました。
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次は68年の「For Once in my Life」です。
もうハーモニカが最高でノリノリの曲ですが、実際はアンディウイリアムスが歌うようなスローバラードです。
これ以降スティビーのハーモニカが大好きになり、何とまったく興味のなかった中島みゆきの45回転のLP「つめたい別れ」を購入してしまいました。
ちなみに私はガチガチのユーミン派です。
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「つめたい別れ」では素晴らしいスティビーのハーモニカが聞けます。
これにより中島みゆきが少し好きになりました。
そして69年の「My Cherie Amour」です。なんて素敵な曲でしょう。
何とおしゃれな曲でしょう。
その後あまりスティビーの曲は聴いていません。
72年にリリースされた「トーキング・ブック」で打ちのめされました。
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音が変わったのです。
シンセサイザーやクラヴィネットなどの電子楽器を使いコンセプチュアルなアルバムになったのです。
そしてモータウンでありながらセルフプロデュースです。
パーカッションとエレキピアノが心地よい名曲「You Are the Sunshine of My Life」、「You've Got It Bad Girl」、クラヴィネットが印象的な「Superstition」、ジェフベックのギターがやさしい「Lookin' for Another Pure Love」などが好きです。
このトーキング・ブックと73年の「インナーヴィジョンズ」74年の「ファースト・フィナーレ」が黄金の三部作と言われています。
「インナーヴィジョンズ」はさらにタイトになりA面「Too High」から「Golden Lady」までとても良い流れです。
B面は「All in Love Is Fair」「Don't You Worry 'bout a Thing」がたまりません。
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「ファースト・フィナーレ」は全体的に力が抜けてとてもリラックスしたアルバムだと思います。
ヒットした「You Haven't Done Nothin'」や「Boogie On Reggae Woman」もよいのですが「It Ain't No Use」が好きです。
アコースティクピアノで始まる「They Won't Go When I Go」はとても面白い曲です。
シンプルな「Please Don't Go」もハーモニカが聞けるとても良い曲です。ワンダー3
スティビー・ワンダーはマーヴィン・ゲイと共にモータウンを変えた、さらに言えば黒人音楽を変えた偉大なミュージシャンです。
敬愛するレイ・チャールスの後継者です。

Ωベストアルバム 黄金の三部作

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音楽の話 その43(バッドフィンガー)

ガンジーファ - 010
今回はとても不幸なバンド、バッドフィンガーです。
こんな悲しい話があるでしょうか。
こんな理不尽な話があるでしょうか。
バッドフィンガーはピート・ハムとトム・エヴァンスを中心として結成されたバンドです。
アイヴィーズというバンド名で69年ファーストアルバム「メイビー・トゥモロウ」をリリースしますが、レコード会社(アップル)の関係でアメリカ、イギリスでは発売されず、ヒットしませんでした。
その後バッドフィンガーと名前を変え、ビートルズの弟分のバンドとしてファーストアルバム「マジック・クリスチャン」を発売してスマッシュヒットします。
このアルバムはリンゴの主演映画「マジック・クリスチャン」のテーマ曲を含み、作詞作曲、プロデュースもポールです。
70年に大好きなセカンドアルバム「ノー・ダイス」が発売されます。
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アメリカツアーに備えてマネジャーをスタン・ポリーという最低な男に替え、最低な契約を結ばされます。
バンドは人気が出て、ビートルズのメンバーのレコーディングにも参加します。
73年にはサードアルバム「ストレート・アップ」をジョージ・ハリスンとトッド・ラングレンのプロデュースでリリースします。
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しかしアップルレコードの経営不振、ひどい契約内容で、レコード会社を替えアルバムを出し続けますが、バンドの管理、金銭の管理がひどく、ついにはバンドに一銭も入らなくなります。
絶望のあまりピート・ハムは身重のガールフレンドを残し「ポリーを道ずれにする」という遺書を残し首吊り自殺します。
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その後トムを中心にバンド活動を続けますが、楽曲の利権問題などで疲れ果てたトムは自宅の庭の木で首吊り自殺を遂げ、バッドフィンガーの歴史に完全に終止符が打たれました。
とても素晴らしいシンガーソングライター達をなくしました。
曲も歌も大好きでした。
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「マジック・クリスチャン・ミュージック」からは後のELOの様な名曲「Maybe Tomorrow」、うつくしい「Carry on Till Tomorrow」、キンクスの様なふしぎな「Knocking Down Our Home」、「ノー・ダイス」からはタイトなロックナンバー「No Matter What 」、ティム・ハーディンがカバーした「Midnight Caller」、あまりにも有名な「Without You」、「ストレート・アップ」から印象的な「Sweet Tuesday Morning」「Day After Day」「Perfection」、など素晴らしい作品を生み出しました。
バッドフィンガーのアルバムは音がとても良いのです。エンジニアが良いのでしょうね。
バッドフィンガーは永遠です。

Ωベストアルバム 「ノー・ダイス」

8-2ウィジョヨクスモの花


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音楽の話 その42(キャロル・キング)

ガンジーファ - 011
1971年に発売された「つづれおり」はとても良いアルバムです。
プログレやハードロックに疲れた耳にはとても新鮮です。
キャロル・キングは16歳で歌手デビューするも、売れなくて挫折します。
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17歳の頃ジェリー・ゴフィンと結婚し二人でソングライターとして売れてゆきます。
ザ・シレルズの「Will You Love Me Tomorrow」、シフォンズの「One Fine Day」など女性グループの曲、リトル・エヴァの「The Loco-Motion」、スティーブ・ローレンスの「Go Away Little Girl」,ドリフターズの「Up on the Roof」など60年代前半のヒット曲を沢山作りました。
素晴らしいのは作ったすべての曲が似ていないのです。
どうしてもヒットしたらその曲に似て作りそうですが、そうならないのです。
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「つづれおり」に針を落とします。
軽快なピアノで「I Feel the Earth Move」が始まります。
身体が動いてしまいます。
大好きな曲です。
次の「So Far Away」ピアノの弾き語りで始まりベースが入ってくる所が最高です。
最後のフルートも良いです。
「It's Too Late」は言うことがない名曲です。
間奏のギターからソプラノサックスがたまりません。
「Home Again」「Beautiful」「Way Over Yonder」は佳作です。
B面にうつり「You've Got a Friend」です。
弾き語りにオーケストラが入りますが決して前に出てきません。
やはり名曲です。
「Where You Lead」はアップテンポな曲、「Will You Love Me Tomorrow」はザ・シレルズのバージョンとはまったく違うスローテンポでじっくり歌い上げます(私はシレルズの方が好きですが)。
「Smackwater Jack」はホンキートンク調、「Tapestry」はタイトルソングで落ち着いた曲、「A Natural Woman」はアレサ・フランクリンがカバーしています。
You Make Me Feelのフレイズが素敵です。
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続くアルバム「Music」もサウンドが似ていて良いアルバムです。
一曲目の「Brother, Brother」は良い曲です。
「It's Going to Take Some Time」はカーペンターズの方が好きかな。
とても可愛い曲「Some Kind of Wonderful」、素敵な「Carry Your Load」、「Music」は最高です。
間奏のところはコルトレーンに似ていますね。
ピアノもマッコイ・タイナーか。
チャールズ・ラーキーのベースを前面に出した(出し過ぎ)「Brighter」その他駄作はありません。
とても良くまとまったアルバムです。
キャロル2
キャロル・キングは素晴らしいソングライターです。
不世出のソングライターです。
しかしシンガーとしてはまあまあです。
なぜなら他人に送った曲を作者が歌えばほとんど素晴らしいのですがカバーの方が良いのです。
とは言っても素晴らしいミュージシャンに変わりはありません。
ライブでは飛び回り、ユーミン顔負けの元気なおばさんです。

Ωベストアルバム 「つづれおり」

8-2ウィジョヨクスモの花

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