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音楽の話 その57(ジミ・ヘンドリックス)

ガンジーファ - 078
ジミヘンとの最初のコンタクトは? おそらくジュークボックスから流れる「Purple Haze」です。
R&Bに浸かっていた60年代後半、どんな音とも違うジミヘンのサウンドに戸惑いを覚えました。
とても不思議なメロディに大音量で歪んだギターです。
ジミヘン7
ベースもドラムもとても荒っぽい演奏です。
そして「Hey Joe」や「Burning Of The Midnight Lamp」「Foxy Lady」もジュークボックスから流れました。
ギターテクニックの凄さに脱帽です。
特に感動したのが「The Wind Cries Mary」です。
とても美しいメロディに呟く様なジミの歌です。
ジミヘン6
ただの大音量で弾きまくるギタリストではないことがわかります。
当時もっと興味のあるミュージシャンが沢山いたので深入りはしませんでした。
私は本質的にギターをメインにしたバンドはあまり好きではありません。
白人3大ギタリストも興味がありませんでした。
大事なのはテクニックではなく感性エモーションです。
クラプトンのクリーム時代の「White Room」、ベックとロッドスチュワートの「I've Been Drinking」(この曲はロック史上に残る名曲です)などがギターの神髄だと思っています。
ブルースよりR&Bの方が好きなのです。
親しくなった友人達がジミフリークでいつもジミヘンを聞いていました。
特に「Rainbow Bridge」と「The Cry of Love」を良く聞いていました。
ジミヘン2
ある日突然ジミのギターが語りかけてきました。
この日を境に積極的に聞くようになりました。
「The Cry Of Love」に入っている「Angel」がフェイヴァリットナンバーになりました。
ジミヘン3
そして買ったのが「Electric Ladyland」です。
アルバムジャケットが最高です。
A面に針を落とすと訳のわからない「And the Gods Made Love」、「Have You Ever Been」、ジミ全開の「Crosstown Traffic」、有名なブルースナンバー「Voodoo Chile」スティーヴ・ウィンウッドのB3が最高、ジミのギターに勝るとも劣らない大バトル。
もしかするとジミとスティーブは感性が同じなのかもしれません。
ジミヘン4
B面はノエル・レディングのポップな「Little Miss Strange」、バックコーラスが面白い「Long Hot Summer Night」、「Come On」、「Gypsy Eyes」、大好きな「Burning of the Midnight Lamp」で終わります。
C面はテナーサックスとオルガンが面白い「Rainy Day, Dream Away」、とてもユニークでアバンギャルドな大作「A Merman I Should Turn to Be」、実験的な「Moon, Turn the Tides...Gently Gently Away」で終わります。
D面はジミ全開の「Still Raining, Still Dreaming」、「House Burning Down」、有名なディランの「All Along the Watchtower」、「Voodoo Child」に戻り終わります。
嬉しいことにゲストでトラフィック、アル・クーパーが参加しています。
ジミヘン1
ジミは不世出のミュージシャンです。

Ωベストアルバム 「Smash Hits」 

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音楽の話 その56(ヴァン・ダイク・パークス)

ガンジーファ - 079
今回は全く売れなかったヴァン・ダイク・パークスです。
1968年にリリースされた「ソング・サイクル」は全く売れませんでした。
レコード会社ワーナーは新聞と雑誌に全面広告で損失を公表します。
ヴァンはビーチ・ボーイズの幻のアルバム「スマイル」の共作者として有名です。
ブライアン・ウイルソンと二人で作ろうとしていたアルバム「スマイル」はお蔵入りになってしまい、ヴァンはワーナーと専属契約を結び「ソング・サイクル」を発表します。
ヴァン・ダイク・パークス2
このアルバムはコンセプトアルバムでハリウッドの映画音楽のような人工的で豪華な要素と、アメリカの雄大な自然を思わせる牧歌的な要素との絶妙な融合でした。
サウンド・コラージュを使ったアルバムはプログレッシブで壮大なヴァンの世界を作り上げました。
使われた楽器も多様でストリングスやブラス・セクションはもちろんのこと、ハープ、バラライカ、アコーディオンなども使われています。
Vine Street (Randy Newman)からPot Pourri (Van Dyke Parks)まで12曲ほとんどつなぎがなく流れるように続きます。
ヴァン・ダイク・パークス4
ランディニューマンのヴァインストリートはよきハリウッド映画のようです。
どこかで聞いたようなフレーズがたくさん出てきますが、どれとも違います。
何も考えず、音楽に身をゆだねます。
ヴァン式のミュージックコンクレートで色々な音がストリングスの間から流れます。
音が右から左に、左から右に流れます。
そこにエコーのかかったヴァンのボーカルが入ります。
ポップスから提示した現代音楽の様でもあります。
ヴァン・ダイク・パークス3
このアルバムが出た1968年はThe BeatlesのHey Jude、CreamのSunshine of Your Love 、Otis ReddingのThe Dock of the Bay、 Simon & GarfunkelのMrs. Robinson などロック、R&B、フォーク全盛の時代です。
この時代に「ソング・サイクル」ですよ。
売れるわけがありません。
私も興味を持ったのは70年過ぎてからで、レニーワロンカーの元に集まったランディニューマン、ライクーダ、リトル・フィートなどバーバンクサウンドと呼ばれる人達からです。
そして「ディスカバーアメリカ」です。
ヴァン・ダイク・パークス1
なんと聞こえてくるのはカリビアン・カリプソサウンドなのです。
スティールパンとホーン全開で南国気分です。ジャケットが最高です。
トリニダード行き、ハリウッド行きの2台のパスはこの音楽を表しています。
ガソリンを入れるドラム缶を廃品利用して作ったスティールドラムはとても不思議な音を出します。
ヴァンのアルバムは何回聞いてもいろいろな発見があり、飽きません。
それは彼の音楽に対する姿勢とセンスだと思います。
若い頃の彼の写真を見るたびに思うのですが、どうしてもアメリカのメジャーな新聞社の新聞記者にくっついている助手みたいなのですが、それも1930〜1940年代の。そしていまは編集長かな。

8-2ウィジョヨクスモの花


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音楽の話 その55(イエス)

ガンジーファ - 080
イエスを聞き始めたのは3枚目の「The Yes Album」からです。
針を落とした瞬間これはと思いました。
イエス1
「Yours Is No Disgrace」がとてもカッコいいのです。
基本のテーマは単純なのですが、色々アレンジをして10分間聞かせます。
とてもセンスがいいのです。
最大の特徴はボーカルのJon Andersonの声と歌い方です。
「Clap」はSteve Howeのアコースティクソロ、A面最後の曲は組曲になっている「Starship Trooper」です。
B面はアカペラで始まる「I've Seen All Good People」、Jon Andersonの独壇場です。
イエス6
2曲目の「A Venture」ではTony Kayeのピアノが聞けます。
個人的には好きな曲です。
最後のPerpetual Changeはテンポを代えたりしていますが後半少しダレます。
4枚目の「Fragile」でRichard Wakemanが加入してプログレのイエスの完成です。
イエス3
A面1曲目Roundaboutは傑作です。
Steve Howeの美しいギターで始まり、各々のソロでテクニックを見せつけます。
新加入のRichard Wakemanも全開です。
当時はラメだらけのRichard Wakemanの衣装が話題でした。
イエス4
2曲目はRichard Wakemanがブラームスの交響曲第4番第3楽章をキーボードで多重録音した「Cans and Brahms」です。
次はJon Andersonの多重録音「We Have Heaven」です。
A面最後の「South Side of the Sky」はRichard Wakemanのピアノが印象的な曲です。
「Long Distance Runaround 」はJon Andersonらしい曲、「Mood for a Day」は「クラップ」に続くSteve Howeのソロです。最後は大作「Heart of the Sunrise」です。
イエスの魅力は、Jon AndersonのボーカルとChris Squireのベースとコーラスにあります。
イエスの音楽はアルバムジャケットをデザインしたロジャー・ディーン(Roger Dean)のイラストに依存する所が多いと思います。
イエス5
「The Yes Album」のジャケットも好きですが、「Fragile」からはじまるロジャー・ディーンのデザインとイエスの音楽がシンクロしてきます。
それは5枚目の「Close to the Edge」で最高潮に達します。
「Close to the Edge」はイエスの最高傑作でしょう。
イエス2
最近見たDVD「YES ACOUSTIC」はとても素敵です。
特にRoundaboutは最高です。
長い間第一線でやってきた、矜持が感じられます。
なんと素敵なおじさんたちでしょう。
ミスターYes Chris Squireのご冥福を祈ります。

ベストアルバム「Close to the Edge」

8-2ウィジョヨクスモの花


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音楽の話(フランシス・レイに捧ぐ)

ガンジーファ - 013
作曲家フランシスレイが86歳で亡くなりました。
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また虫の知らせなのでしょうか、訃報のニュースが流れた前日にBSで録画したルルーシュの「男と女」を見たばかりです。
そして改めてフランシス・レイがいなければこの映画は成り立たないし、彼のセンスの素晴らしさを再認識いたしました。
この映画から、この音楽から私の映画人生が始まりました。
フランシス・レイは1932年ニースに生まれました。
フランシスは15歳上の従兄弟からアコーディオンの奏法を学び中学を卒業後は演奏者としての活動を始めます。
フランシスレイ
フランシスレイ2
1955年のこと、マルセイユのキャバレーで出会ったクロード・ゴアティに再会し、彼女のすすめでパリのモンマルトルに移り住み、そこで詩人のベルナール・ディメに出会ったことで、彼はモンタン、ピアフらの音楽を手がけるようになりました。
1964年にピエール・バルーの紹介で映画監督クロード・ルルーシュと出会い、3人で不世出の名画「男と女」を作り上げます。
これが大ヒットとなりルルーシュとのコンビで「パリのめぐり逢い」「白い恋人たち」とヒットを続けます。
1970年「ある愛の詩」でアカデミー作曲賞を受賞します。
映画音楽は映像と結びついているものですから監督と作曲家の相性は非常に重要です。
そしてお互いの作品に対する感性も重要です。
ニーノ・ロータとフェリーニは一心同体です。
ニーノロータ
ニーノロータ2
ニーノ・ロータは「本業はあくまでクラシックの作曲であり、映画音楽は趣味にすぎない」と言っていますが、とても趣味とは思えません。
フェリーニのすべての作品を手がけ、フェリーニの他には「太陽がいっぱい」「ロミオとジュリエット」「ゴッドファーザー」などの作品も作りました。
ミシェル・ルグランはジャック・ドゥミ監督と「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」そのほか「女と男のいる舗道」「 5時から7時までのクレオ」などに参加しています。
みしぇるるぐらん3
ミシェルルグラン2
ヘンリー・マンシーニはブレイク・エドワーズとのコンビで「ティファニーで朝食を」「酒とバラの日々」「ピンクの豹」
、そして忘れてはいけないのが「大アマゾンの半魚人」の音楽を担当していることです。
ヘンリーマンシーニ
ヘンリーマンシーニ2
良い映画音楽は映画と離れて一人歩きします。
しかし音楽を聴いた時には影のように映画のシーンが現れるのも事実です。
もし気に入った映画音楽があり、まだ映画を見ていなければすぐに見てください。
見る前にどんなシーンで使われているか、想像するのはとても楽しいことです。
フランシス・レイ様どうぞ安らかにおやすみください。
私は一生「男と女」を見続けるでしょう。

8-2ウィジョヨクスモの花


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音楽の話 その54(スティーブ・ミラー・バンド)

ガンジーファ - 081
スティーブ・ミラー・バンドのセカンドアルバム「Sailor」はジャケ買いしました。
何かとてもミステリアスで難破船に惹かれるものがありました。
Steve Miller Band
A面に針を落とすと、いかにもこれから出航する様な汽笛や波の音から始まる「Song for Our Ancestors」はまるでプログレみたいです。
続く[Dear Mary]はとても美しい曲です。
ビートルズの「For no One」と直似たホルンがはいります。
「My Friend」アップテンポの小気味よいナンバー、バイクの音から入りハーモニカが黒っぽい「Living in the U.S.A.」シングルかットされてヒットしました。
「Quicksilver Girl」はギターの弾き語りから始まるジャージーな曲、「Lucky man」とても黒っぽく、オルガンが最高です。
お遊び的なブルースの巨匠ジョニー・ワトソンの「Gangster of love」、ドアーズの様なジミー・リードのブルースナンバー「You’re So Fine」、ディランの様な「Overdrive」、ハードロックナンバー「Dime-A-Dance Romance」などが詰まったアルバムです。
A面の「Song for Our Ancestors」から最後の「Living in the U.S.A.」は当時よく聞いていました。
Steve Miller Band4
デビュー・アルバム 「チルドレン・オブ・ザ・フューチャー」は色々な要素を取り入れ、自分たちの道を模索するアルバムでした。
「Babys callin Me HOme」は私の好きな曲です。
「In My first Mind」は7分を越える大作で、「Sailor」に入れても違和感のない曲です。
当時はメンバーのボズ・スキャッグスが大ブレークするとは夢にも思いませんでした。
AORというジャンルまで作ってしまいました。
ボズとスティーブは高校、大学と同級生で、当時から一緒にバンド活動を行っていました。
その後スティーブはアメリカに渡り、ボズはヨーロッパを放浪します。
ヨーロッパから戻ったボズは再びスティーブのバンドに加入し「チルドレン・オブ・ザ・フューチャー」と「Sailor」に参加しています。
Steve Miller Band5
その後音楽性の違いかどうか解りませんがグループを去りソロ活動に入ります。
そして生まれたのが1972年の「My Time」です。
アルバムジャケットが最高です。
Steve Miller Band2
マッスル・ショーズで録音された「Dinah Flo」はとてもノリの良い曲です。
アル・グリーンの「Old Time Lovin」、アラン・トゥーサンの「Freedom For The Stallion」も良い出来です。
そして1976年にAORの傑作「Silk Degrees」を発表します。
一方スティーブは翌1973年に8thアルバム『ジョーカー』をリリースします。
Steve Miller Band3
アルバムは100万枚を超えるプラチナ・ヒット作となり、翌年初頭にシングルカットされた「Joker」は全米チャート1位を獲得しました。
二人の個性が詰まった「Sailor」は素晴らしいアルバムです。

Ωベストアルバム 「Sailor」

8-2ウィジョヨクスモの花


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