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音楽の話 その55(イエス)

ガンジーファ - 080
イエスを聞き始めたのは3枚目の「The Yes Album」からです。
針を落とした瞬間これはと思いました。
イエス1
「Yours Is No Disgrace」がとてもカッコいいのです。
基本のテーマは単純なのですが、色々アレンジをして10分間聞かせます。
とてもセンスがいいのです。
最大の特徴はボーカルのJon Andersonの声と歌い方です。
「Clap」はSteve Howeのアコースティクソロ、A面最後の曲は組曲になっている「Starship Trooper」です。
B面はアカペラで始まる「I've Seen All Good People」、Jon Andersonの独壇場です。
イエス6
2曲目の「A Venture」ではTony Kayeのピアノが聞けます。
個人的には好きな曲です。
最後のPerpetual Changeはテンポを代えたりしていますが後半少しダレます。
4枚目の「Fragile」でRichard Wakemanが加入してプログレのイエスの完成です。
イエス3
A面1曲目Roundaboutは傑作です。
Steve Howeの美しいギターで始まり、各々のソロでテクニックを見せつけます。
新加入のRichard Wakemanも全開です。
当時はラメだらけのRichard Wakemanの衣装が話題でした。
イエス4
2曲目はRichard Wakemanがブラームスの交響曲第4番第3楽章をキーボードで多重録音した「Cans and Brahms」です。
次はJon Andersonの多重録音「We Have Heaven」です。
A面最後の「South Side of the Sky」はRichard Wakemanのピアノが印象的な曲です。
「Long Distance Runaround 」はJon Andersonらしい曲、「Mood for a Day」は「クラップ」に続くSteve Howeのソロです。最後は大作「Heart of the Sunrise」です。
イエスの魅力は、Jon AndersonのボーカルとChris Squireのベースとコーラスにあります。
イエスの音楽はアルバムジャケットをデザインしたロジャー・ディーン(Roger Dean)のイラストに依存する所が多いと思います。
イエス5
「The Yes Album」のジャケットも好きですが、「Fragile」からはじまるロジャー・ディーンのデザインとイエスの音楽がシンクロしてきます。
それは5枚目の「Close to the Edge」で最高潮に達します。
「Close to the Edge」はイエスの最高傑作でしょう。
イエス2
最近見たDVD「YES ACOUSTIC」はとても素敵です。
特にRoundaboutは最高です。
長い間第一線でやってきた、矜持が感じられます。
なんと素敵なおじさんたちでしょう。
ミスターYes Chris Squireのご冥福を祈ります。

ベストアルバム「Close to the Edge」

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音楽の話(フランシス・レイに捧ぐ)

ガンジーファ - 013
作曲家フランシスレイが86歳で亡くなりました。
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また虫の知らせなのでしょうか、訃報のニュースが流れた前日にBSで録画したルルーシュの「男と女」を見たばかりです。
そして改めてフランシス・レイがいなければこの映画は成り立たないし、彼のセンスの素晴らしさを再認識いたしました。
この映画から、この音楽から私の映画人生が始まりました。
フランシス・レイは1932年ニースに生まれました。
フランシスは15歳上の従兄弟からアコーディオンの奏法を学び中学を卒業後は演奏者としての活動を始めます。
フランシスレイ
フランシスレイ2
1955年のこと、マルセイユのキャバレーで出会ったクロード・ゴアティに再会し、彼女のすすめでパリのモンマルトルに移り住み、そこで詩人のベルナール・ディメに出会ったことで、彼はモンタン、ピアフらの音楽を手がけるようになりました。
1964年にピエール・バルーの紹介で映画監督クロード・ルルーシュと出会い、3人で不世出の名画「男と女」を作り上げます。
これが大ヒットとなりルルーシュとのコンビで「パリのめぐり逢い」「白い恋人たち」とヒットを続けます。
1970年「ある愛の詩」でアカデミー作曲賞を受賞します。
映画音楽は映像と結びついているものですから監督と作曲家の相性は非常に重要です。
そしてお互いの作品に対する感性も重要です。
ニーノ・ロータとフェリーニは一心同体です。
ニーノロータ
ニーノロータ2
ニーノ・ロータは「本業はあくまでクラシックの作曲であり、映画音楽は趣味にすぎない」と言っていますが、とても趣味とは思えません。
フェリーニのすべての作品を手がけ、フェリーニの他には「太陽がいっぱい」「ロミオとジュリエット」「ゴッドファーザー」などの作品も作りました。
ミシェル・ルグランはジャック・ドゥミ監督と「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」そのほか「女と男のいる舗道」「 5時から7時までのクレオ」などに参加しています。
みしぇるるぐらん3
ミシェルルグラン2
ヘンリー・マンシーニはブレイク・エドワーズとのコンビで「ティファニーで朝食を」「酒とバラの日々」「ピンクの豹」
、そして忘れてはいけないのが「大アマゾンの半魚人」の音楽を担当していることです。
ヘンリーマンシーニ
ヘンリーマンシーニ2
良い映画音楽は映画と離れて一人歩きします。
しかし音楽を聴いた時には影のように映画のシーンが現れるのも事実です。
もし気に入った映画音楽があり、まだ映画を見ていなければすぐに見てください。
見る前にどんなシーンで使われているか、想像するのはとても楽しいことです。
フランシス・レイ様どうぞ安らかにおやすみください。
私は一生「男と女」を見続けるでしょう。

8-2ウィジョヨクスモの花


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音楽の話 その54(スティーブ・ミラー・バンド)

ガンジーファ - 081
スティーブ・ミラー・バンドのセカンドアルバム「Sailor」はジャケ買いしました。
何かとてもミステリアスで難破船に惹かれるものがありました。
Steve Miller Band
A面に針を落とすと、いかにもこれから出航する様な汽笛や波の音から始まる「Song for Our Ancestors」はまるでプログレみたいです。
続く[Dear Mary]はとても美しい曲です。
ビートルズの「For no One」と直似たホルンがはいります。
「My Friend」アップテンポの小気味よいナンバー、バイクの音から入りハーモニカが黒っぽい「Living in the U.S.A.」シングルかットされてヒットしました。
「Quicksilver Girl」はギターの弾き語りから始まるジャージーな曲、「Lucky man」とても黒っぽく、オルガンが最高です。
お遊び的なブルースの巨匠ジョニー・ワトソンの「Gangster of love」、ドアーズの様なジミー・リードのブルースナンバー「You’re So Fine」、ディランの様な「Overdrive」、ハードロックナンバー「Dime-A-Dance Romance」などが詰まったアルバムです。
A面の「Song for Our Ancestors」から最後の「Living in the U.S.A.」は当時よく聞いていました。
Steve Miller Band4
デビュー・アルバム 「チルドレン・オブ・ザ・フューチャー」は色々な要素を取り入れ、自分たちの道を模索するアルバムでした。
「Babys callin Me HOme」は私の好きな曲です。
「In My first Mind」は7分を越える大作で、「Sailor」に入れても違和感のない曲です。
当時はメンバーのボズ・スキャッグスが大ブレークするとは夢にも思いませんでした。
AORというジャンルまで作ってしまいました。
ボズとスティーブは高校、大学と同級生で、当時から一緒にバンド活動を行っていました。
その後スティーブはアメリカに渡り、ボズはヨーロッパを放浪します。
ヨーロッパから戻ったボズは再びスティーブのバンドに加入し「チルドレン・オブ・ザ・フューチャー」と「Sailor」に参加しています。
Steve Miller Band5
その後音楽性の違いかどうか解りませんがグループを去りソロ活動に入ります。
そして生まれたのが1972年の「My Time」です。
アルバムジャケットが最高です。
Steve Miller Band2
マッスル・ショーズで録音された「Dinah Flo」はとてもノリの良い曲です。
アル・グリーンの「Old Time Lovin」、アラン・トゥーサンの「Freedom For The Stallion」も良い出来です。
そして1976年にAORの傑作「Silk Degrees」を発表します。
一方スティーブは翌1973年に8thアルバム『ジョーカー』をリリースします。
Steve Miller Band3
アルバムは100万枚を超えるプラチナ・ヒット作となり、翌年初頭にシングルカットされた「Joker」は全米チャート1位を獲得しました。
二人の個性が詰まった「Sailor」は素晴らしいアルバムです。

Ωベストアルバム 「Sailor」

8-2ウィジョヨクスモの花


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音楽の話 その53(エミット・ローズ)

ガンジーファ - 082
エミット・ローズをご存知ですか? 
私は知っています。
ラジオ局に勤める友人にもらったアルバム「Emitt Rhodes」は強烈な印象を私に与えました。
エミット・ローズ
「え、なにこれ、ポール?」と耳を疑いました。
その年はポールのソロアルバム「McCartney」がリリースされた年です。
「McCartney」は大好きなアルバムですがビートルズとは違うポールのプライベートな感じのアルバムでした。
「Emitt Rhodes」はまさにビートルズのポールのアルバムの様です。
Emitt Rhodesは何者か調べました。
エミット・ローズ5
ハイスクール時代にバンドを始め、最初はドラマーでした。
幾つかのバンドを経てギタリストになりボーカルも担当します。
作詞作曲も始めバンド「Merry-Go-Round」を結成します。
A&Mレーベルと契約し、67年にデビュー。
2枚のシングルと1枚のアルバムを残します。
エミット・ローズ2
しかしバンドメンバーとのいざこざから解散、人間関係に疲れ果てたエミットはソロをめざします。
ベースやキーボードもマスターしマルチプレイヤーになります。
自宅のガレージを改良してレコーディングスタジオを作ります。
4トラックのレコーダーを購入していよいよ本格的なレコーディングです。
ドラム、ギター、ベース、キーボード、ボーカル、コーラスとすべての楽器を一人で多重録音し、さらにプロデュース、アレンジ、エンジニアなど全てを一人でこなしました。
そしてできたアルバムが「Emitt Rhodes」です。
それでは一曲目から聞いてみます。
とても軽快で楽しい「With My Face On The Floor」は一曲目にぴったりです。
これでこのアルバムを聴いた人はビートルズあるいはポールとの関連を考えます。
そして2曲目の「Somebody Made For Me」のベースラインでポールを確信します。
なんて楽しい曲でしょう。
3曲目「She's Such A Beauty」でダメ押しです。
4曲目「Long Time No See」はまさにジョージのギターです。
5曲目「Lullabye」もポールが作りそうな子守唄です。
なんと敬愛するウェス・アンダーソン監督の「ロイヤル・テネンバウム」に使われているのです。
6曲目「Fresh As A Daisy」は「恋はひな菊」としてシングルカットされた名曲です。
エミット・ローズ4
B面一曲目「Live Till You Die」は佳作です。
2曲目「Promises I've Made」はベースラインがカッコ良く大好きな曲です。
3曲目「You Take The Dark Out Of The Night 」は普通の曲、4曲目「You Should Be Ashamed」はとても美しく、ヒット性のある曲、5曲目「Ever Find Yourself Running」はどこかで聴いたことのあるような懐かしい曲、6曲目「You Must Have」もポールが作りそうな曲です。
全曲を通してEmitt Rhodesの卓越したメロディーメーカーとしての才能と演奏力の高さを感じます。
さらにエンジニアとしての素質も感じました。
そしてビートルズに対する愛情を感じました。
エミット・ローズ6
その後数枚のアルバムをリリースしますが鳴かず飛ばずで消えてしまいます。
そしてなんと43年ぶりに「Rainbow Ends」というニューアルバムをリリースしました。
感想は皆さんで。

8-2ウィジョヨクスモの花

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音楽の話 その52(渡辺貞夫)

ガンジーファ - 083
ナベサダの話をするときには、1966〜1967年にNET(テレビ朝日)で放送されていた「VAN MUSIC BREAK」は外せません。
この番組はVANジャケット提供で司会は前田武彦でした。
とてもお洒落な番組で音楽と洋服の着こなし方など若い人にはとても参考になりました。
石津健介がチェックの種類とか色の合わせ方など色々説明してくれます。
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コーディネイトに夢中だった私には大変勉強になりました。
この番組の音楽ディレクターはナベサダです。
バークレイ留学から戻ったナベサダは多くの国内外のミュージシャンと共演する一方でボサノバを日本に紹介します。
そのころNHKでアンディ・ウイリアムス・ショーが放送されます。
ゲストとしてよく出演していたのがアントニオ・カルロスジョピンです。
時にギターで、時にピアノでボサノバを聞かせてくれました。
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ジャズ喫茶ではスタン・ゲッツやジョアン・ジルベルトが流行っていましたのでボサノバが流行る要素は既にありました。「VAN MUSIC BREAK」のオープニングはナベサダの作ったテーマで始まります。
もちろん生演奏で当時のクインテットのメンバーは渡辺貞夫(as,fl),菊地雅章(p,rib),富樫雅彦(ds), 原田政長(b),中牟礼貞則(g)です。
なんと豪華なメンバーでしょうか、このメンバーで毎回色々な曲を演奏してくれるのです。
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このメンバーでボサノバですよ。
特に好きだったのは「オルフェのサンバ」です。
映画「黒いオルフェ」のエンディングで子供達が「オルフェのサンバ」を歌うシーンは涙ものです。
「フェリシダード」「メディテイション」「カーニバルの朝」「ソングオブザジェット」などが好きでした。
この番組からボサノバデュオの「ユキとヒデ」がナベサダの楽曲「白い波」でデビューします。
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セカンドシングル「スノードルフィンサンバ」も結構好きでした。
ヒデはヒデとロザンナの出門ヒデ、ユキはアン真理子です。
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毎日ボサノバばかり聴いていたのでだんだん飽きてきました。
ボサノバは軽くてBGMにはもってこいですが、ソウルがないので物足りなくなります。
そんなことは見越してナベサダはさっさとアフリカへ行ってしまいます。
ナベサダの素晴らしいところは何をやっても熱いソウルが根底にあります。
日本のチャーリーパーカーです(いやナベサダはナベサダ)。
そこが世界中のミュージシャンに尊敬されているところだと思います。
秋吉敏子もそこを見抜いていたのです。
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IVYルックを教えてくれたVAN、ボサノバの楽しさを教えてくれたナベサダ、高校時代の素晴らしい思い出です。
初めて買ったVANの製品はプルオーバーの赤いギンガムチェックのボタンダウンシャツでした(体に合うサイズが無いのでブカブカ)。

Ωベストアルバム「SADAO WATANABE:MUSIC BREAK」

8-2ウィジョヨクスモの花


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